「 強迫性障害 」一覧

妊娠・出産で強迫性障害に悩まないためには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

妊娠前後に強迫性障害が出現したり悪化したりすることがあります。

妊娠中に「胎児に影響があるのでは」と不安になり、手洗いがひどくなったり、触れないものが増えたり。
例えば「肉が胎児に影響する疑いがある」という情報があると、全くどの肉も触れられなくなることがあります。

「そういうのは出産したら消えるから避けてそのままにしちゃえ」と思っている人は注意が必要です。

出産後は「子どもに影響があるのでは」と不安になり、症状が悪化します。
子どもへの影響を考えて手洗いがひどくなる、子どもを危険から守るために確認が増えることが多いかもしれません。

強迫はいくらでも不安に結びつきます。
その場限りの対処方法をとっているとずっと悩むことになりかねません。

このため強迫性障害の人で妊娠希望の方は早めに治しましょう。
あまり良くなっていない状態だと妊娠・出産前後に強迫の症状で悩むかもしれません。
子育てにも影響します。

薬だけで治療している場合の再発率は高いです。
治療は認知行動療法が今のところ最も効果が高いと言われています。
妊娠中、出産後に薬を飲みたくないって人は認知行動療法を検討しましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


不潔や確認だけじゃない!強迫はいろいろあります!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

テレビで強迫性障害の特集を見ると、洗浄・不潔強迫の人の治療場面が出ていることが多いですよね。
不潔強迫の行動療法の場面は見た目にインパクトがあるのでテレビで流しやすいのかもしれません。
書籍なんかでは確認強迫、加害強迫についても多くのっています。

その他にも強迫性障害の種類があるのですが、あまり表だって特集されません。
不潔・確認強迫以外の人は「こんな強迫は私くらいじゃないか」「これは強迫性障害ではないのでは」って思いがち。

実際はそんなことはありません。
2~3%の人が強迫性障害と言われています。
ということは30~50に一人は強迫なのでたくさんいるんですね。

不潔や確認強迫系以外でどんなものがあるかをご紹介。

縁起強迫
「何か不幸(縁起が悪いこと)なことが起こるのでは」と不安になり、その時にやっている行動を繰り返すなどします。また自分が「あんな風になりたくない」と思うっている人が思い浮かんだ時に、やり直したり、頭の中で打ち消そうとしたりするタイプもいます。

不完全恐怖
家具が自分の決めた場所にないと気になり完璧にできるまでやり直す、ネットで調べだすと気になることがどんどん出てきて止められない、自分の言動が100点じゃないと気になりやり直す、などなど。他の強迫とのミックスされることが多いかと。

収集癖
物を集めて捨てられなくなり、どんどん物が自宅にたまっていきます。「二度と巡り合わないのでは」「いつか使うかも」と考えて物を集めます。本、写真、データ、洋服、バッグなど。道に落ちているゴミやあらゆるものが気になります。他人から見ると役に立たないものも。捨てようとすると不安になり捨てられません。ごみ屋敷のようになる人もいます。

強迫性緩慢
洋服を選ぶ時にどれが最適かと考えて動けなくなる、買い物する時に「後悔するのでは」と不安でなかなか買えない、など日常生活の一つ一つの行動を「合っているかな」と頭で確認します。身支度に時間がかかる人なんかは可能性があります。一つの行動に数時間かかることも。

細かくわけるともっとあります。

よく「自分には強迫行為がないから、強迫性障害ではないのでは」と言う人がいます。
手を洗ったり、確認しにいったりと「行動」がない場合です。
しかし、目に見える強迫行為がなくても頭の中でやっている確認も「強迫行為」です。

治療方法は認知行動療法が最も有効と言われています。
強迫性障害かなっと思ったら、認知行動療法の専門家を探しましょう。

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湯船が汚いと思ってしまう強迫の人は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

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お風呂で湯船につかった後、シャワーで洗い流さず出ることできます?

不潔強迫の人にやってもらおうとすると不安になることの一つです。

湯船は汚いとイメージをもっているんですね。
家族の誰かがはいった後とか尚更。

せっかく体をきれいにしたのに、汚すなんて!と思うかもしれません。
しかし、これが大事。

不潔強迫の人は入浴したら「きれいになった」と思うようなことをしてはいけません。
入浴を境目に強迫にとらわれたことをやっていることがあるから。

だいたい入浴した後でしか触れない場所があるもの。
ベッドとか。
あと入浴前にしかやらないことがあることも。
トイレとか。

このような強迫に左右された生活から脱するため「常に汚れている」と思えるようなことをしていかなくてはいけないのです。
これはやってみると思っている以上に慣れてきます。

入浴したら全身を汚す、をしていきましょう!

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強迫性障害の家族が知っておきたい対応―4つのポイント

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の治療を行う時はご家族の協力があると良いです。
強迫はどうしても家族を巻き込むことになります。
家族もしっかり対応を学んでもらう必要があるので、最初だけでも一緒にきてもらうことをお勧めしています。

今回は強迫性障害の家族がおさえておきたい4つのポイントについて。

・強迫行為の手伝いをしない
「手を洗って」「今ちゃんと鍵しめたよね」などの巻き込みをしてくるでしょう。それに答えてはいけません。一回も。

・家族が不安を受け入れる訓練をする
強迫行為を治す練習をしていると苦しんでいる本人を目にして「気が狂ってしまうのでは」「心の傷になってもっと症状がひどくなるのでは」と思う人もいます。ここが耐え時。家族自身もその不安を受け入れていく練習が必要です。

・出来たことにも目を向ける
どうしてもできていないことに目が行きます。「あれほど強迫やっちゃダメっていったじゃない!」とか。そのようにすると本人から「好きでやってるわけじゃない!」「わかってくれない」と思われるようになり、逆効果であることが多いでしょう。「ここまではできるようになったよね」など、できているところにも目を向けてあげてください。

・家族も完璧な対応はできないので少しずつ慣れていく
「強迫がさせているんだから、本人が悪いわけじゃない」「本人が一番苦しいんだ」とわかっていても、イライラして「(強迫行為を)なんでやっちゃうの!」となる人がほとんどです。理想通りにやさしく見守れるなんてほとんどありません。
「完璧じゃなくていいんだよ」と自身にもいってあげましょう。
少しずつ対応に慣れていってもらえるといいですね。

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加害・確認強迫でやってはいけないこと・やると良いこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

外を歩いていて「誰かを突き飛ばしてケガをさせたのでは?」と不安で、何度も振り返ってしまう。
よくある加害・確認強迫です。

何度も振り返ったり、一緒にいた人に「誰もころばせてないよね」と確認したりします。
ひどくなるとその場からなかなか動き出せなくなり、外出するのも面倒になっていきます。

こういう場合、不安になった時には振り返ってはいけません。
一回もです。
「もしも転ばしていたら大変なことになってしまうから、一回くらいいいよね」
という誘惑が頭によぎるかもしれませんが、それでもやってはいけません。

頭の中で「大丈夫。転ばせていない」と考えるのもダメです。
これをやっている人が結構多い。
もちろん周囲も「大丈夫だよ」と言ってはいけません。
あくまでも不安に慣れていく練習が必要なので安心させるようなことはしてはいけないのです。

ぶつかるのを恐れて
・子どもやお年寄りがいるところを避ける
・ぶつからないように動きを小さくして歩く
・電車のホームでは線路の近くによらない
などしてはいけません。
どんどん生活範囲が狭まってきます。

ではどうすれば良いか。
「不安なことをやってみる」です。
子どもがいっぱいいるショッピングセンターで、腕をおもいっきり振りながら「もう転ばせてけがをさせてしまった」などど最悪のストーリーを考えて歩くとか。
今までと行動と考えていることの逆のことをしていくと良いのです。

薬なしでもきちんと練習していけば強迫性障害は良くなることがわかっています。
治し方のポイントをおさえて練習していきましょう。

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強迫観念への対処方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害を改善するためには、強迫観念を受け入れていくことが必要です。
「受け入れるってどういうこと?」って思いますよね。
今回は強迫観念を受け入れる方法をご紹介。

強迫観念がが浮かんだ時に
「キレイに洗えている」
「鍵はきちんとかけた」
「大丈夫、大丈夫」
というのは、ダメなんです。
症状を悪化させます。

強迫観念を否定しようとすると「でも、万が一」とか「自分の見間違いかも」とか、いくらでも不安になる考えが浮かぶのです。

逆にどんどん怖い方に考えると、強迫観念を受け入れる方向にいきます。
「もう手はウィルスだらけ」
「鍵は開いていて泥棒に入られてお金をとられ自己破産する」
「人にぶつかって怪我をさせた」
とか。

極端に怖い方向に考える練習をすると、ちょっとした強迫観念はやりすごせるようになります。
だんだん「強迫観念はあっても大丈夫」となり、受け入れられるようになるのです。

多くの方が逆のやり方をやっています。
強迫観念への対処をきちんと身につけると改善へ一歩踏み出しますよ。

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不潔強迫や洗浄強迫の人が入浴後にやるべきこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不潔強迫の人が入浴した後絶対にやった方が良いことがあります。

それは・・・
汚いと思っているものに触る、ということ。

せっかくきれいにしたのに・・・と思うかもしれません。

しかし、不潔強迫や洗浄強迫の人は「キレイと汚いの境目をなくすこと」「24時間汚いという感覚にさらすこと」をしていかないとなかなか良くなっていきません。

キレイになる場所、時間があってはいけないのです。

だから入浴した後や手を洗った後は、必ず汚いと思ったものに触るクセをつけていきましょう。
入浴したら、ドアノブ、床、便座にさわるとか。

また汚いと思うモノを携帯しておくと便利です。
例えば一枚ハンカチを準備してもらい、そのハンカチを汚いと思ったものにこすりつけます。
いろんなものにこすり付けてどんどん汚いと思える感覚を増やしていきます。
それを手洗いや入浴の後に触りましょう。

多くの強迫性障害の方が、行動療法を受けて改善しています。
強迫性障害で問題となるのは、強迫に悩まされてる時間です。
ものすごい時間を費やしているハズです。
強迫に時間を使いたくないですよね。
強迫のための時間から、自分のための時間に変えていきましょう!

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「不吉なことが起こる」と不安な人へ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「4」、「9」の数字が苦手ではありませんか?
頭に思い浮かぶと、別の数字を思い浮かべて打ち消そうとしていません?

日本人なら気になる人も多いと思いますが、日常生活に支障をきたすところまでいくと強迫性障害の「縁起強迫」となります。
縁起強迫は「神様」から罰を受けるような感覚なので、恐怖感が強いと言われています。

良くある不吉だなぁと思うきっかけ
・4、9などの数字
・どちらの足から踏み出すか
・神社でお参りした時
・自分がなりたくない人を思い浮かべた時
・事故や事件などが思い浮かんだ時
・時計を見た時

不吉なことを思い浮かんだ時にやってしまう強迫行為
・その時の行動をやり直す
・打ち消す言葉を唱える
・「良い言葉」「良い数字」を思い浮かべる、見直す
・手を洗うなど
・特定の回数を実行する

いわば不吉な考えが「汚れ」みたいなもので、それを「きれいにする」ために強迫行為をしてしまうのです。

治療の方法は「不吉だなと思うことをあえて行い、強迫行為はしない」ことです。
例:
・4と9の数字を書き、生活のいたるところに張り付ける
・神社にいって思いたくないことを思い浮かべる
・苦手なタイミングで動き始める
・わざと苦手なニュースをみる

やっていくと少しずつ不安に慣れていきます。
自分が恐れていることにきちんと直面していくことがコツです。

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洗浄強迫・不潔強迫の行動療法ではこんなことをするかも

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

あなたはベッドで頭と足をいつもと逆の方向で寝られますか?
こんな感じで。
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これをできないって人の理由は、足の方が汚いと感じているからではありませんか?
洗浄強迫・不潔強迫の人の中にいらっしゃいます。

潔癖症の人はベッドをキレイにしておきたいって人が多いです。
その中でもキレイなところとそうでもないところがあるようです。

もしも苦手であれば、逆にして寝てみましょう。
身体にものすごく嫌な感覚がありますよね。
その感覚をわざと引き起こして、十分に慣らしていくことで不潔強迫が良くなってきます。

それに慣れてきたらベッド全体を汚してみましょう。
外の床に置いたバッグを置いてみるとか。
ハードルが高いなぁって思ったら、やれそうなものを探してみてください。

汚いと思っているところと、キレイなところの境目をなくしていきましょう。

こんな風に苦手なところを把握しながら、克服していくことを行動療法ではやっていくんです。

洗浄強迫・不潔強迫は行動療法でかなり良くなります。
がんばれば短期間(一ヶ月程度?)で大部分が軽減することも多いですよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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埼玉でも強迫性障害の認知行動療法やってます

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私のカウンセリングにきている人で一番多いのが強迫性障害の方です。

パニック、社交不安(対人恐怖)、過食、うつ、もたくさんいますが、強迫性障害の方が多いです。
たまに朝から晩まですべて強迫性障害の方のカウンセリングってこともあります。

同業者の中でも珍しいと言われます。

みなさん認知行動療法を目的で来ているんですね。
全国から強迫性障害の方が来ています。

9割の方が他の病院に通っている方、またはどこにも病院には行っていない方です。
これもまた珍しいと言われます。

様々な病気に認知行動療法は効くのですが、強迫性障害は認知行動療法をやらないとなかなか良くならないということを知っている人が多いのでしょう。
薬で治らない人も多いですし。
あと認知行動療法の専門家が少ないというのもあるかもしれません。

強迫の方は「こんなことで悩んでいるのは自分だけじゃないか」って思いなやみがちです。
うつ病のようにメディアで取り上げられることが少ないせいかもしれません。

しかし、2~3%の人は強迫になっているというデータがあるので、たくさんいるんです。
現在私のカウンセリングを受けている強迫性障害の人だけでも数十人いますし。

認知行動療法をやることにより、多くの方が強迫性障害の不安から開放されています。
しかも、強迫性障害は自分で治せる病気です。

がんばって治していきましょう!

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。