「 強迫性障害 」一覧

強迫性障害にリラクゼーションは効きません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の治療法でリラクゼーションは効かないことがわかっています。

科学的根拠からすれば抗不安薬の効果も示されていません。

強迫性障害の場合、リラックスしようとしたり、安心しようとすること自体はあまり役には立たないということです。

リラックスすることは悪いことはありませんよ。

緊張の強い時は一息つくことが必要です。

ひどい混乱の時は一時しのぎの薬も必要でしょう。

ただそれで治るということはない(正確にいえばそんな根拠はない)、ということです。

不安を遠ざけよう、安心しよう、という行為は強迫症状を和らげるよりは、悪化させる方向に向かいます。

逆に不安を強くしよう、一時しのぎの安心をやめよう、という治療法が効果を示しています。

行動療法なんかは治療効果からいえば薬物療法よりもアドバンテージがあるとされています。

不安にはリラックス、という思い込みはリスクがあるということを覚えておきましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


スマホと不潔恐怖

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

携帯電話をほとんど使うことのない私ですが、仕事上の都合でスマホを購入しました。

機械関係の弱い私は当然のことながら、初期設定から何をどうしてよいのかわからずイライラ。

いつになったら普通に使えるようになることやら。

触ってみて思ったのですが、スマホは普通の携帯以上に画面に指紋や油がつくようです。

不潔恐怖の人なんかは、画面を必要以上に拭いている人が多いのではありませんか?

また外からもってきたものの代表ですので、家の中にキレイな場所と汚いものをおく場所とわけている人にとっては
不安なことの一つだと思います。

人によっては携帯電話なのに携帯せずに外出する人もいるでしょう。

そのような人は携帯を持ち歩いたり、外から持ち込んだ携帯を中にもっていくなどの練習が必要となるかもしれません。

強迫行為をしないこと、不潔な場面にさらされること、そしていわゆる聖域を汚すことが不潔恐怖の治療の中心なります。

不潔恐怖の人は思い切ってスマホを拭かず汚してみてください。

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ゴミ箱に触るのが苦手

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

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うちのクリニックにあるゴミ箱の一つです。

このタイプのゴミ箱苦手な人いませんか?

不潔強迫がある人は結構苦手なんじゃないかなぁと思います。

このゴミ箱だとゴミを捨てられないって感じで。

どうしてもフタのところを触らなければいけませんからね。

私も以前意識してしまったことでちょっと苦手なことがありましたが、この仕事をしているうちに平気になってきました。

患者さんと一緒にいろいろと練習することが多いので自分が苦手ではできません。

不潔恐怖はいろんなところが汚く思えて生活がしばられてきます。

早めに治しましょう。

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中途半端な練習にならないよう注意しましょう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の行動療法は理屈だけは結構単純なので一人でも行えます。

セルフヘルプ本も出ていますよね。

しかし、自分でやってもうまくいっていない人が多いでしょう。

その理由の一つは、どうしても自分だけでやると甘くなってしまいがちになることです。

例えば不潔恐怖や確認強迫の人が
「これは病気になる前からやっていることだから」
「普通の人でもやっていることだから」
といって、手洗いや確認をしてしまうパターンです。

トイレの後に手を洗うとか、外出前に一度はドアをガチャガチャやるとか。

どこをどう恐れているのか人によって違うので一概にはいえませんが、このあたりをやっていると中途半端になり、多少良くなったとしてもぶり返しやすいと思います。

「え~、そんなに厳しいの?」
「絶対できない」

と思うかもしれません。

まぁ、厳しいといえば厳しいですが、やりやすところからやればいいのでご安心ください。

ただ、どこが甘くて甘くないのかわからないという方もいると思います。

そういう時は行動療法の専門家に相談してみてください。

行動療法の専門家でないと「それは確認して当然だよ」とある意味まっとうなではありますが、間違ったアドバイスをされることがあるかもしれませんのでご注意を。

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強迫性障害の人で行動療法を受けたことがない人が多い

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人が病気のことを調べると、ほとんどの方が行動療法に突き当たると思います。

薬物療法と同等かそれ以上という成果が出ていますからね。

それでも受けたことがある人は少数派だと思います。

受ける人が少ない理由としてはいろいろあると思いますが私がよく聞くのは
「必要ならばかかっている医療機関からすすめられると思ったがすすめられなかったから」
というもの。

薬物療法だけで治療をすすめ、よくなったり悪くなったりを繰り返して、数年~十数年も医療機関にかかっているといったパターンです。

「ずっと治らない」
「自分には行動療法が必要ないのかなぁ」
と思っていたということをよく聞きます。

以前は強迫性障害は治らないと思われていました。
しかし、現在は行動療法の登場で治る可能性が高い病気となっています。

ただし、よっぽど行動療法に詳しい人が医療機関にいなければ薬物療法のみが選択肢となる場合がほとんどだと思います。

下手をすると医療機関の専門家から「強迫性障害に行動療法はきかないよ」と言われるパターンもあります。
そのように言う専門家はまず行動療法の専門家ではありません。

医療機関の専門家であれば行動療法をできるだろう、治した経験があるだろうというのは間違いです。

このため強迫性障害の行動療法を受けるためには自分で治療機関を探さなければならないのです。

薬物療法以外の方法を探している、または薬物療法をやってはいるけれど他の方法も併用したいという方は、積極的に行動療法をやっている治療機関を探してみてください。

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強迫性障害になりやすい性格

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害ってどんな性格の人がなりやすいのでしょうか。

何度も確認したり、手を洗ったりしているので、完璧主義な人がなりやすいと思われがちです。

しかし、そうとは限りません。

以前はかなりズボラだった人が、急に汚れを気にしだしたり、細かいことを気にしだしたりすることはよくあります。

「どうして自分が・・・」と考え込んじゃいます。

ここで考え込んではいけません。

「こんな性格だからなりやすい」というのはないのです。

強迫性障害は誰でもかかってしまう可能性があります。

だから「どうしてこのようになったのだろう」と自分の性格を分析しても意味がないのです。

考えすぎると落ち込んでいくことが多くなります。

その代り、行動療法や薬物療法でよくなっていくことはわかっています。

性格を分析せずに、どうすればよくなるか?に焦点を当てていきましょう。

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周囲に強迫性障害かなという人がいたら

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

以前に書いたことありますが、強迫性障害にかかっている人は2~3%と言われています。

つまり100人中2~3人はいるということです。

みなさんの知り合いの中にもだいたい一人くらいはいる可能性はあるでしょう。

「手洗いとか確認とかの強迫症状じゃないから自分のような人は珍しいのでは?」

と思っていても、それほど珍しいことでもなかったりします。

これだけ強迫性障害の人がいますが、多分治療につながっている人は少ないと思います。

「以前から確認癖があったけれど、それがどんどんエスカレートしてきた」という人がいるように、「自分の性格」として思っており、苦しいけれど「こんなもんだ」とすましている人がたくさんいるような気がします。

それで治療にはいるまで数年~10数年たってしまいます。

早めはやめの治療が大事です。

周囲に強迫性障害かなぁと思うかたがいたら、様子を見て薬物療法や行動療法などの治療をすすめてみてください。

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「一回だけ確認」の誘惑に負けない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の場合、何度も手洗い、確認などをしてしまいますよね。

それをやめる練習をしているときに「一回くらいは確認していいだろう」って思ってやっていません?

基本的にそれは強迫行為のきっかけになっていくのでやってはいけないのです。

「誰だって一回くらいは確認するのに・・・」

と思うかもしれませんが、その誘惑に負けてはいけません。

「玄関のカギを確認しないで本当に泥棒にはいられたらどうするの?」
「手を洗わないでいて、本当に大変な病気になったらどうするの?」

と何度も頭の中ではよぎるかもしれません。

ここで「一回くらいなら・・・」と、確認等をしてしまうと症状はなかなか改善していかないのです。

「確認は3回までにしよう」
「手洗いは5分までにしよう」
という練習方法は最初のきっかけとしてはいいかもしれませんが、それをずっとやっていてもよくならいものです。

また手洗いを我慢するだけで、汚いと思うものに触っていないということをしていてもよくなりません。

中途半端に練習やってもきついだけになります。

治したい!と思ったら、ある程度は覚悟を決めてやり「一回くらいは・・・」という誘惑に負けないようにしましょう。

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強迫性障害の対応―家族が変えた方がよいこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害のご家族の方によくある、変えた方がよい対応として

「こうなったのはどうしてだろう」
と、考え続けることです。

いわば原因探しですね。

これは役に立ちません。

原因探しをすると、本人の性格や幼少時の環境、周囲のせい、などとにかく悪者探しになってしまいます。

原因探しをする心理としてはおそらく
「原因を見つけてそれを治したら、治るだろう」
ということがあると思います。

しかし、こころの病気はいろんな要因が重なっておこっています。

ですから原因を考えてもあまり意味がないことが多いのです。

それよりは
「どうやったら良くなるか」
ということに発想を切り替えた方が良いです。

強迫性障害の治療では原因探しをするよりも「何が症状を維持させているか」という維持要因を改善することにより、良くなっていくことがわかっています。

原因探しをしなくてもよくなるんです。

いえ、むしろしない方がいいでしょう。

「なぜこうなったのか?」
ではなく
「どうやったら良くなるだろう」
という発想に切り替えましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


頭の中で確認してはいけません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の方がついついやってしまう、もしかしたら悪化させてしまう対処の一つ。

例えば確認強迫の人が、ガスを消したかどうか不安なときに
頭のなかで
「確か消したよね、こうやって、あーやって・・・だから大丈夫だ」
と、頭の中で、大丈夫であったことを確認してしまうと、よくない方向にいくことがあります。

身に覚えがありませんか?

こんな風な対処をしていると、そのように思えなければ結局確認をしてしまいます。

また頭の中で大丈夫であることを確認しなければ先にすすめなかったりします。

ですからこのような対処ではなかなか良くならないんですよね。

多少強迫行為がよくなっていたとしても、症状が残っている人も多いハズ。

強迫観念に対して理屈で説得しようとしないことが良くなっていくコツです。

周囲の人もガスを消したかどうか大丈夫な理由を言ってあげて安心させようとします。

それも逆効果になり、強迫症状を強くしてしまう可能性があるので気をつけましょう。

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