うつ病の人が認知行動療法を受ける前に読んでも良い本

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつ病の方に「カウンセリングをする上で何か読んでおいた方が良い本がありますか?」って聞かれることがあります。
基本的にはカウンセリングに来れば治療のための資料を差し上げるので別に読まなくても大丈夫です。

しかし、自分でやれることはしておきたい!って人いますよね。
そんな人のために、うつ病は認知行動療法が有効なのがわかっているので、そっち系の本のご紹介です。

本を読む時の注意点
本を読んだだけで「ちゃんと理解しました!」って人はあまりいません。
「こんなのできないよ~」「難しいなぁ」ってあきらめないでください。
カウンセリングに来てもらえればきちんとご説明します。
ただ予習してくることで「だいたいこんな感じかなぁ」って事前に理解してもらったり、「こういうとこイマイチわからないんだけど」ってなるのでカウンセリングに来た時に理解の進み具合は早くなるかもしれません。

あとよくある誤解は「認知行動療法は歪んだ考え方を治す」「プラス思考に転換する」方法と誤解されがちです。
そこのところ気をつけましょう。

まずはこの本。

図解 やさしくわかる認知行動療法 図解 やさしくわかる認知行動療法
(2012/07/06)
不明

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浅く広く書いています。
「認知行動療法ってどんな感じなの?」って人にちょうど良いかも。
初心者の人はとりあえず読んでみてはどうでしょうか。
文字数は少なめ、カラーで見やすいです。
タイトル通りわかりやすい本だと思います。

次はこちら。

こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳 こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳
(2003/03/20)
大野 裕

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タイトルは「こころが晴れるノート」とありますが、これを読んで実践したからといって心は晴れません!
この手の本ってそんな感じのタイトルの方が売れるんでしょうけど・・・。
そんな簡単に心が晴れたら苦労はありません。

別にこの本が悪いわけではないので誤解しないでくださいね。

結構、見やすく書かれている本です。
量もそれほど多くはありません。
ちょっとつっこんでやっていきたいって人はいいかも。

私もこの本の内容をパクって・・・いえ、参考にして資料を作ったことあります。

最後におすすめってわけではありませんが、結構読んでいる人もいるのでこの本のご紹介。

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法 〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法
(2004/04/27)
夏苅 郁子、小池 梨花 他

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認知療法の古典的な本です。
ほとんどが文字で分厚い本です。
うつ病の時にこれ読めるかなぁ・・・。

ちなみにこの本のタイトルにも気をつけましょう。
この本を実践しても嫌な気分にさよならなんてできませんよ!
そもそも認知行動療法は嫌な気分がなくなる方法じゃないので。

難しいのが好きで本格的に認知療法を知りたいって人にはいいかもしれません。

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