対人恐怖への対処-考えていること

臨床心理士の鈴木です。

対人恐怖の方でよくあるのが
「自分が不安なんだから、他人が見ても自分は不安そうに見えるに違いない」
という考え方。

実際に「不安そうな顔をしている」と言われた経験があるのかもしれません。
しかし、それがいつでもそうとは限らないのに、不安を感じるとそのように考えてしまうものです。

赤面が気になる人は、ちょっと自分の顔に変化を感じると、
「自分は赤面していて、他人も気づいているだろう」
と考えます。

つまり「自分がどのように見えるか」について悪い方に過大評価してしまう傾向があるのです。

そして
「人は自分のことを変な人だと思って見ている」
と視線を感じるようにもなり悪循環です。

このような考え方については、まず自分が考え方の癖に気づくことが必要となります。
また、実際に不安そうにみえるかどうかを確かめてみる方法もあります。
どちらも練習とコツが必要ですけど。

これらの方法をやってみると・・・
「あれ・・・私って思ってたより普通」
ということに意外にも早くわかり、変わっていくことが少なくありません。

もちろんそれだけでは変わらないことがありますが、変化への一歩となりますよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


強迫性障害のカウンセリングはどんなことをするのか?

臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害のカウンセリングはどんなことをするのか?について。

私のカウンセリングでは強迫性障害の方には行動療法を行っています。
行動療法が他の治療法と比べて治療成績が良いと言われているもありますが、実際にやっていて良くなっている人をたくさん経験しています。

最近ではうつ病の次に強迫性障害の患者さんが多くなりました。
行動療法をやっているところが少ないため他の病院からの紹介で来る方も少なくありません。
皆さんお薬を飲んでも何年もよくならずどこかで限界を感じ、行動療法を受けにくるようです。

それではどんなことをするのか。

1.強迫性障害がどのようにして維持されているかを説明します。

2.どうすればよくなってくかについて説明します。
書籍などで行動療法を知った人が多いと思いますが、だいたいは行動療法に誤解をしていますので、ここできっちり説明します。
ご家族が一緒にいらっしゃれば、ご家族がどのような対応をすれば良いかについても説明します。

3.不安場面についてリストアップします。
自分では気づかない強迫行為も結構あるものです。

4.不安場面での実践をします
理屈だけを知っても治ることはありません。
カウンセリング中、練習することもあります。
かといって、無理やり嫌なことをさせることはありません。
自宅でも練習できるように、実践での心持や行動の仕方などのコツについて説明します。
自宅等で実践してもらい、うまくいかなければ、その要因を分析して対処方法をアドバイスします。

簡単に書きましたので「単純だなぁ。こんなんで治るのかなぁ」と感じる人もいると思います。
やってみるとわかりますが結構奥深いというか、単純ではありません。
ただ、続けてもらうと良くなっていく人が多いです。

悩んでいるよりもまず行動療法を実践していきましょう!

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お祭りの中で勉強会

臨床心理士の鈴木です。

昨晩大宮駅周辺で大宮夏祭りがありました。

お神輿やベリーダンス、フラメンコなどなど。
いろんなイベントがあるので、正直なところ未だにどういう趣旨のお祭りかよくわかりませんが(すみません)、とにかく賑やかです。
祭りの時は祭りに参加するよりも屋台で何かを買ってお祭りを見るのが私は好きです。

そんな賑わいの真っ最中にお祭り会場近くのソニックシティで勉強会に行ってきました。

関連病院の臨床心理士が集まっての勉強会。
私は司会をしましたが、特に私がどうこうしなくても外の賑わいに負けないくらい?活発な議論が交わされていました。
司会者としては楽です。

若手の話を聴きながら、大変刺激になり有意義な時間でした。

気がつくと関連病院の臨床心理士の中でも年長になっていた私。
私も若手に負けないよう精進せねばなりませんね。

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対人恐怖への対処-注意の方向

臨床心理士の鈴木です。

スピーチをしている時に
「人からどう思われているか気になる」
と人目が気になるまさにその時、注意はどこにいっているでしょう?

普通に考えれば人が気になるのだから外に注意がいっているようにも見えます。
しかし実のところは外ではなく自分自身に注意がいっているのです。

「どう思われているか」
と思っている時点でもうすでに自分の世界に入っていますよね。
対人恐怖がある人は恐怖対象である相手をよく見ていないことが多いのです。

「赤面しているのでは」
と思えば注意が自分にいって、自意識過剰になり実際に赤面してくるかもしれません。

また自分の方に注意がいっているため、仮に相手が自分のことを見ていなかったとしても見ていると誤解するかもしれません。

このように注意が自分自身にいってしまっている人の対処方法の一つとして外に注意を向ける練習が有効でしょう。
外に注意を向けるといっても気をそらすのとは違います。
気をそらそうとしているうちは克服できません。
結果的に気がそれることはありますけど。

この練習は、はじめは難しいと感じますがちょっとしたコツがあります。
コツさえつかめばできるようになりますよ。

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過呼吸への対処と呼吸法

臨床心理士の鈴木です。

7月も最終日ですね。

明日から8月。

飛行機、電車、車で出かけなければいけないという人もいるでしょう。

ただ過呼吸、動悸が怖くて悩んでいる人にとっては難題ですよね。

行きたいのに怖い・・・と、何年も経っていたら、今年も同じ夏になります。

夏にどこかに行きたい!と思ったら、対処方法を身につけましょう。

不安場面への対処法としてよく言われるのは呼吸法です。
呼吸法といっても色々ありますが、過呼吸の場合は深呼吸ではなく、吐く方に注意を向けるような方法が多いです。
うまく息を吐けないときは、吸った時にちょっと息を止めてあげると吐きやすいかもしれません。

これだけ練習してもうまくいくこともありますが、
「本番ではそれどころじゃない」
という人もいるでしょう。
そのような場合はもう少しコツが必要となってきます。

また呼吸法は必須ではありません。
呼吸法以外の方法が知りた場合は専門家に相談を。

対処方法を身につけることで、これまでと違った夏を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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不眠の方にー寝る前の注意点

臨床心理士の鈴木です。

ここ数日は涼しいのですが、また暑くなるかもしれません。

暑くなると眠れなくなります。

よく不眠を訴える人で8時間睡眠にこだわり過ぎている人がいます。
必要な睡眠時間は人によって、また年齢によっても異なってきます。
注意しなくてはいけないのは就寝時間にこだわり過ぎる場合です。
「眠らなければいけない」という気持ちが強くなり、さらに眠れなくなります。
就寝時間にこだわりすぎず、眠くなったら寝床につくようにしましょう。

・・・というのが一般的な指導の一つです。
実際は
眠くなっているを待っていたら、ずっと眠れない!
ということもありますので、そのような場合は寝る前の過ごし方などある程度工夫は必要でしょう。
例えば寝る前に仕事や学業に関するもの(特に興味が強いもの)を読んでいると、興奮して眠れなくなるかもしれません。
寝る前にどんなことをすると落ち着くのか、自分なりに見つけてみましょう。
わからない場合は専門家に相談してもよいでしょう。
リラクゼーション法や心持などについて教えてくれます。

あと、ホットミルクやハーブティーが睡眠に良いと言われているからといって飲みすぎには注意です。
途中でトイレに行きたくなり目覚めやすくなります。

何事もこだわりすぎ、やりすぎには注意です!

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自分のことが話せない人

臨床心理士の鈴木です。

なかなか他人と打ち解けられない
という悩みを抱えている人。

全員ではありませんが、そういう人の特徴として
自分の話はしない
という傾向が。

自分の話をしない理由は様々ですが
自分のことを話したら、どう思われるのだろう
というのが中心だと思います。
もちろん悪い意味で「どう思われるのだろう」ということです。

自分のことを話したら・・・
「ひかれるのでは」
「自分の話に興味がないのでは」
と、不安になる。
だから話さない。
つまり、自分に自信がない。

しかし、そのようにしていると相手も
「この人は何を考えているのだろう」
と思い、距離が縮まらない。

悪循環ですね。

だからといって自分の話をただすれば良いということでもありません。
自分のことを話さない人は過去に苦い経験をもっている人が多いものです。
同じ失敗を繰り返せば
「やっぱり話さなきゃよかった」
となります。

同じ失敗を繰り返さないためにはまず自分の癖(考え方、振る舞いなど)を振り返り、改善していく必要があります。
少しずつ他人に自分のことをわかってもらえるようになると、人間関係が親密になることもありますよ。

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パニック障害のカウンセリングはどんなことをするのか

臨床心理士の鈴木です。

夏は暑いので困っている人も多いでしょう。
私がパニック障害の方のカウンセリングはどんなことをしているのかについて。
これも基本的に認知行動療法をやっていきます。

1.パニック障害がどのように維持をされているのか説明します。
この時、悪化要因やどんな治療方法があるかも説明します。

2.それぞれの悪循環に陥っているパターンを特定します。
例えば電車で携帯電話や音楽を聴いて無理に気をそらそうとしていることが、回復を妨げている可能性があるのかもしれない、など

3.不安な場面でどんな心持でいればよいか、どこに注意を向けていけばよいかを説明したり、練習したりします。
自宅やカウンセリング場面で練習します。

4.実際に不安場面で試していただきます。
「なかなか一人ではできない」等、場合によっては私が同伴のもとで不安場面に挑戦することもあります。
もしうまくいかなければ、なぜうまくいかないかを特定して改善に向けて相談を進めていきます。

これはおおまかな流れですが、例外もたくさん?あります。
結局は人それぞれ背景が違いますので、マニュアルに沿ったものではなく、人に合わせて実施していっています。

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部下とのコミュニケーション

臨床心理士の鈴木です。

今日は某大手企業で研修講師をしてきました。

「メンタルヘルスに問題を抱えてた部下に対する話の聞き方」が主なテーマです。
実習をした時に参加者の皆さんが一生懸命取り組んでいる姿が印象的でした。

職場のストレスの多くが人間関係がからんでいるものです。

例えば仕事がわからない時に上司の相談したら「自分で考えろ」と怒られる。
自分でやってみたら「なんで相談しなかったんだ」と怒られる。
そんなことを繰り返しているうちに、職場のことを考えると朝起きられなくなる。
よくあるパターンです。
似たような状況が昔CMになっていたことがありましたね。

改善のためには部下、上司共コミュニケーションを振り返ってみること、
上司は新しいコミュニケーションスキル、マネジメントスキルを身につけること
部下(だけとは限りませんが)は考え方や行動の幅を広げていくこと
が必要です。

このような問題は医療機関だけでなく職場全体で取り組んでいくとさらに良いのでしょうね。

日本において精神疾患等による社会的損失は逸失利益9000億円台と予想れており、今後本気でメンタルヘルス対策に取り組まなければならなくなるでしょう。
それにもかかわらずまだまだ精神疾患に対する知識、対応方法とも十分に広まっていないのが現状です。

精神疾患の正確な知識、対応方法をコツコツと世間に伝えて少しでも社会貢献できればと思っています。

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カウンセリングを受ける理由

臨床心理士の鈴木です。

カウンセリングを受ける理由は人それぞれですが、どんなものが多いのかというと

薬以外の方法を知りたい

これが一番多いのかもしれません。

診察で、
「調子どうですか?」と聞かれて
「悪いです」と言えば薬が増えて、
「良いです」と言えば薬が減る。

「不安な時は頓服を飲めばいいんだよ」
と言われて数年経ったが薬がなければ生活が不安。
むしろ、薬がお守り代わりのようになっていて、薬がないとパニックになっている。

そうすると
「いつまでこの状態を続けるのだろうか」と不安になる。

もちろん、ずっと薬を飲み続けなければいけない人もいますので注意は必要ですよ。

ただ薬を飲み続けるにしろ、薬以外の治療方法を知っておいてもよいはず。
ましてや将来薬を減らしたいと思うのであれば、薬が減った時、薬を飲まなくなった時の不安の対処も知っておかないといけないでしょう。

それにもかかわらず精神科等においてカウンセリングの利用率は日本では低いと言われています。

カウンセリングがもっとお薬と同じくらいスタンダードな方法になって、カウンセリングをもっと気楽に受けられるように普及していかなくてはいけませんね。

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