容姿に自信がない!醜形恐怖症とはどんな病気?治し方は?

浦和すずのきクリニックの鈴木です。

こんな症状で困っていませんか?

容姿に自信がないことで・・・

・一日中容姿について考える

・鏡を一日中見る

・マスクをするなどして隠す

・整形を繰り返す

もしかしたら「醜形恐怖症」「身体醜形障害」かもしれません。

今回は醜形恐怖症はどんな病気か?どんな治療法があるか?について解説します。

自分でできる醜形恐怖症の対応方法も書いたので、悩んでいる人は参考にしてください。

 醜形恐怖症とは

醜形恐怖症は自分の容姿の一部に欠点があるという考えにとらわれる病気です。

例えばこんなことが気になります。

・目つきが悪い

・シワが多い

・毛が薄い・濃い

・鼻の形が変

・歯並びが悪い

・唇があつい

・胸の形

上記のことが気になりこんな行動をします。

・鏡で気になるところを何時間とチェック

・見たり、触ったりして何時間もチェック

・過剰に整える(ひげをそる、髪を切る、くしでとく、など)

・気になるところを隠す(マスクをする、化粧をする、帽子をかぶる)

・気になる体の部分に関係あるモノ(化粧品)にこだわる

・人前を回避する

・整形手術を繰り返す

誰でもこのようなことで悩むことはあるかもしれません。

しかし、気になることについて考えている時間や対処の行動が異常なほど多いと病気の範囲になってきます。

 整形手術しても気分は晴れない

例えば目つきが悪いことが気になったとします。

醜形恐怖の人はそのことで一日に何時間も鏡をみていたり、ネットで調べたりします。

周囲に対して「他人は自分の目を見るとわざと目をそらして見ないようにしている」と他人の行動は自分の目つきが悪いせいであることに結びつけます。

人によっては整形手術をします。

一時的な安心感はあるかもしれませんが、「やっぱり少し変」と考えたり、他の部分が気になるようになったりして、また不安になります。

再度、整形手術してもまた気になり始めます。

いくら周囲から「全然気にならない」と言われても、納得いきません。

本人は心から自分の目は変だと思っているのです。

このように身体の一部が気になり、チェックしたり隠したり治そうとすることに多くの時間を費やし、それがいつまでも消えません。

日常生活に支障をきたすようになり、外に出られなくなる人もいます。

 醜形恐怖症の原因は?

原因はわかっていません。

いろんな説はありますが、全て仮説です。

一つのことが原因というよりも、遺伝、環境、性格など様々なことが重なって起こると考えられています。

これは醜形恐怖症に限ったことではなく、心の病気全般にいえることです。

よく「根本的な原因があるはずだ」と考えて「自信のない性格がー」「幼いころのトラウマが―」と原因追究してしまいがちですが、これはやめた方がよいです。

原因探しをしても意味がありません。

このため「どうやったら良くなるか」を考えましょう。

原因はわからなくても、改善方法はあるんです。

骨折の理由がわからなくても、骨折が治せるのと一緒。

 代表的な治療法

代表的な治療法は薬と認知行動療法です。

薬は病院にいって医師に処方してもらいます。

不安感が軽くなることもあるでしょう。

しかし、薬ではなかなか改善しないことも多いので、認知行動療法も視野に入れておくと良いです。

認知行動療法は「考え方」や「行動」の幅を広げていくことで症状を改善する方法です。

薬のように副作用がない、自力で治せる可能性があるメリットがある反面、努力が必要な方法なので挫折のしやすがデメリットです。

また日本では専門で行っている医師やカウンセラーは少ないため、受けることが難しいです。

 自分でできる醜形恐怖症の対応方法

醜形恐怖症の人がどのような対応をすれば改善に向かうかについて説明します。

今日からできることなので、大変かもしれませんが実践してください。

まず、なぜ体の欠点についての不安が強くなるか?についての理由を知っておきましょう。

それは不安は避ければ避けるほど強くなる性質があるからです。

醜形恐怖症の人がやっている行動でいえば、上述した以下のことをやると不安が強くなります。

・鏡で気になるところを何時間とチェック

・見たり、触ったりして何時間もチェック

・過剰に整える(ひげをそる、髪を切る、くしでとく、など)

・気になるところを隠す(マスクをする、化粧をする、帽子をかぶる)

・化粧品など気になるところに関係あるモノにこだわる

・人前を回避する

・整形手術を繰り返す

・周囲に「変じゃないよね」と確認する

体の一部が「変だ」と気になると、それを解消したくなります。

一時的な安心やスッキリ感はあるかもしれませんが、やればやるほど不安にとらわれるようになります。

何度も鏡をみるなどすることで一日中、自分の容姿について考えて、日常生活に支障をきたします。

特に整形手術や歯の治療など医学的なことをすれば解消すると思っている人も多いですが、結局は安心することは出来ず、不安は変わりません。

ですから、不安を解消するためにやっている上記の行動をやめて、悪循環を断つことが必要です。

例えばこのように。

・鏡などで変かどうかをチェックすることはやめる

・マスクは外して外出する

・周囲に確認しない

・整形はしない

不安を解消するために行っていることを止めることで、不安にとらわれることが少なくなってきます。

最初はチェックしないと余計不安になるかもしれませんが、だんだん慣れてきます。

また暇な時など不安になりやすいタイミングで活動をしていくなどして不安について考え込みにくくしていくのも手です。

その場合は、いつ自分が容姿について考えているか、メモを取ってみると分かりやすいです。

「夜の9時に部屋でボーっとしている時」とか。

そのような時間帯に誰かと話をする、ゲームをするとか、活動をして考え込みにくくしましょう。

ただし「スマホで外見について調べる」など、自分が気になること調べると悪化するので注意しましょう。

 まとめ

醜形恐怖症はほっとくと外出ができなくなり、支障をきたします。

強迫症や社交不安症も発症していることが多いです。

ネットでは「整形手術をすれば気持ちは収まる」と宣伝しているものもありますが、それは悪化要因になります。

対応は安易に整形手術や一時しのぎにならないようにしましょう。


うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。