人前で話す時に緊張してしまう人はどうすればよいか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私が講演会の講師をやることがある、というと「鈴木さんは人前で緊張しないんですね」と言われます。

そんなわけはありません。

多くの人の前で話すのは緊張します。

時間が近づくにつれ、胸のあたりに独特の感覚が出てきます。

時々足が震えることもあります。

「つまんない講演会だったな、って思われたらどうしよう」とも考えます。

すぐに治まりますけど。

人前で話すのが緊張して困っている人の多くは、不安を下げようとばかりする傾向があります。

深呼吸したり、プラス思考にしたり、リラクゼーションしたり、頓服のんだり。

それですめばよいのですが、本当に緊張する時ってそんなことはあまり役に立ちません。
むしろ、悪循環になってしまうことが多いでしょう。
対処方法ばかり考えていたら、だんだん疲れてきて、人前で話すことを避けるようになってきてしまいます。

緊張感が出てきたときのコツは緊張感を受け入れていくこと。

「緊張感を受け入れたら緊張感はなくなる」というのは受け入れたことになりませんよ。

「受け入れる」というのは緊張を下げるのではなく、「緊張との付き合い方」を変えていくということに近いかもしれません。

それは認知行動療法の中で練習方法があるので、人前で話すことが苦手で困っている人は相談に来てください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


埼玉県の川越でうつ病の講演会やってきました

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今日は川越で講演会の講師をしてきました。

テーマはうつ病を中心とした心の病気への対応について。

会場は医学アカデミーという、専門学校です。

120124_1242~01

学校でやったといっても学生さんではなく、対人援助の専門家対象です。

3年前にもやったのですが、立ち見になった方もいたようなので、今回は広い会場になっていました。

川越市の地域包括支援センター主催でケアマネージャーのみなさんが対象でした。
看護師さんや、介護福祉士さん、など様々な資格をもっている方が集まっていました。

今日は会場まで車でいこうと思っていた私。
そうしたら昨日からの雪で道路が凍っているではありませんか。
もともと車の運転はそれほど得意ではなく、後部座席に悠々と座っているのが好きなタイプなので、凍っている道を走りながら会場に行く時、かなりドキドキしながら運転しました。

うつ病も含めて精神疾患については教科書的なことはわかっていても、実際のところのはどうなのかと迷っている専門家も多いもの。

うつ病って診断されていたら、本当にうつ病なのか。
がんばれっていうのはダメと言われているけれど、本当にダメなのか、どうすればよいのか。
教科書的な対応だけで本当によいのか、など。

薬飲んで休んでいれば治る「うつ」ばかりではありません。
マニュアル対応だけではうまくいかないもの。
だから、その人に合った治療計画が大事。

あたりまえといえば当たり前ですが、実行するのは難しいものです。

2時間半の講演はあっという間でした。
終わるころには喉がガラガラに。
しゃべりすぎました・・・。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


睡眠薬を飲んだ後は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

睡眠薬を服用している方は、服用した後何をしていますか?

睡眠薬を飲んでからインターネットやら掃除やら色々と活動して、いざ寝ようとすると眠れない、ということを聞きます。

睡眠薬を飲めば強制的に眠れると誤解している人が結構います。

睡眠薬を服用している場合でも、やはり寝る1時間前くらいには刺激的な活動は避けましょう。

刺激的な活動の代わりに、自分なりの眠るための行動(アロマ、リラクゼーション、ホットミルクなど)をして下さい。
その行動が本当に睡眠にきくかどうかは別として、寝る前にはまずは刺激的な活動以外のことをすることが大切なのです。

そのようにしながら少しずつお薬がなくても眠れるような生活習慣をつけていくとよいですよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


自律神経失調症という病名は・・・

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自律神経失調症っていわれることないですか?

実はそのような病名はありません。

精神科の診断基準はDSMというのとICDというものがあるのですが、どちらにも自律神経失調症なんて病名はありません。

似たようなものはありますけど。

実際のところは自律神経の乱れによる症状自体はあるわけです。

ただそれは精神科の病気(そうとも限りませんが)にともなって起こる症状という理解をした方がよいのかもしれません。

病名って難しいですよね。

一般の人に広まっている「病気」と思われているものでも、そのようなものがなかったりします。

あと精神科の病名って、ず~と診断基準も病名も同じではないんですよ。

時代によって診断基準や診断名も違ったりします。

例えば現在は「神経症」っていう言葉は診断基準の名前としてはでてきません。

うつ病も今と昔では診断基準は違いました。

結構精神科の診断って難しいものです。

一般の人はもっと大変ですよね。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


うつ病は3ヶ月で治るのか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

心の病気について色んな書籍がありますよね。

私は時々一般の方向けで書いてある、有名な先生のコメントをみて疑問に思うことがあります。

一般向けの雑誌では「うつ病は薬と休養で3ヶ月で必ず改善します」と言っておきながら、
専門家向けの雑誌では「うつ病が薬と休養で3ヶ月で必ず改善する、なんて言うことは問題」
なんて言っていること。

調子がいいですねぇ。

某大学病院の先生は一般向けの雑誌で「私のところにくれば、うつ病は薬と休養で8割は治る」と大胆発言していることも。
本当にそうだったらすごいのですが・・・。

いろいろと大人の事情があるのでしょうけれど、一般向けの雑誌の専門家の発言ってどうなんでしょうね。
発言している本人に会う機会があったら、怒らせないように聞いてみたいものです。

薬と休養によって3ヶ月くらいで徐々に回復する人もいるけれど、年単位で改善していく人もたくさんいます。

薬と休養だけでは不十分なので、環境調整やカウンセリングをしながら治っていく人もたくさんいます。

うつ病で苦しんでいる人なら、どこから3ヶ月という数字がでてくるのか?と思う人もいるのでは。

3ヶ月で良くならないと「もしかして私は重症では?」と思って落ち込んだり、周囲からは「3ヶ月経ってもよくならないのはやっぱり怠けだ。もっとがんばれ」と言われ落ち込む、という話もききます。

うつ病は3ヶ月で改善する病気、というフレーズをみたら注意しましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


薬は全てを解決するのか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私はブログでお薬以外の対処方法について書いているので、アンチ薬物療法なのか?と思われがちですが、そうではありせん。
心の病気でお薬を服用することは大事ですよ。

認知行動療法にも限界がありますし。

カウンセリングにこられる多くの方が薬物療法と併用していますし、お薬が必要じゃないかなと思えば医療機関の受診をすすめることもあります。

しかし、お薬をなんでも前向きに解決してくれる魔法の薬としてはマズイと思います。

過労でうつ病になった人が、薬を飲んで治っていったからといって、また以前と同じペースでやってしまうと、再発しやすいでしょう。
無理な働き方を改善したり、仕事に対する考え方を振り返った方がよいと思います。

昔から人生に虚無感を抱いていた人が、薬を飲んだら虚無感がなくなり、ハッピーになるということはないと思います。
自分がどこに価値を置き、どのようにしたら充実した人生になっていくのかを考え、行動していかなければいけないでしょう。

パニック障害で電車が怖い人や社交不安障害で人前で緊張する人が、薬を飲んで良くなったら、それからの人生においてもう恐怖や不安を感じなくなるのかといったら、それはないでしょう。
不安や恐怖はゼロになることないと思います。
恐怖や不安との付き合い方を学んだ方がよいかもしれません。

お薬は大事ですが、これまでの「生き方」や不安とのかかわり方を見直していかないと、また同じことを繰り返してしまうこともあるかもしれません。

何度も再発している人やなかなか良くなっていかない人は、今一度自分の生活スタイル、不安との付き合い方を振り返ってみてはいかがでしょうか?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


人間関係で大切なこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

やってみせ、言って聞かせて、させてみて、 ほめてやらねば人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

山本五十六

有名な言葉ですよね。

色々なところで引用されています。

子育て、部下への指導、人間関係において色々と応用できるところでしょう。

しかし、これを実行しようとすると結構難しいもの。

ついつい「言って聞かせて」だけをやってしまう。

やってみせ、言って聞かせたのにやってくれないと、イライラする。

話し合い・承認のつもりが、自分の主張を通すことだけ考えたりする。

ほめる・感謝・信頼は、わかっていてもあまりできなかったりする。

人を動かすことってそんな簡単ではありません。

「3食バランスよく食べて、適度な運動して、規則正しい生活をすることが、心の健康を保つコツですよ」
って、専門家から言われて、動きます?

結果をあせってはいけません。

こういうものって、一気に変わるんじゃなくて、ジワジワと変わってくることだと思います。

なんでもそうですが、一つ一つじっくりと実践していくことが大切ではないのでしょうか。

今日から一つでも意識して実践してみては?
あなたはどれから実践してみます?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


強迫性障害の治療法のメリット・デメリット

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害に行動療法が有効なのは何度もこのブログで書いてきました。

ただ、それでも受けるかどうか迷う人も少なくないと思います。

そこで、薬物療法と行動療法のメリット・デメリットを挙げることで、これからの治療法を選択する上での参考にしてもらえればと思います。

まずは薬物療法です。
メリット
・薬を飲むだけなのである意味で楽

デメリット
・薬を中断すると再発しやすい
・薬への反応がそれほどよくないことも多い
・何年間も薬をもらいにいかなくてはならない

そして行動療法です。
メリット
・薬物療法よりも改善率は高いと言われている(完遂すれば)
・薬がなくても対処法がわかるので、仮に症状が後で出ても対処できる

デメリット
・苦痛を伴うことが多い
・毎週~隔週程度で2~3ヶ月は来談する必要性がある(場合による)

さて、どう思いましたか?
もちろん薬と行動療法を併用することでも良いわけですが。

私は行動療法をやっている経験から、少なくとも
・薬物療法でなかなか良くならない方
・将来薬をやめたいと思っている方
・妊娠を望んでいる方

は、行動療法も受けることをおすすめしています。

薬物療法のデメリットをカバーできるので。

よく考えて治療法を選択してみてください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


寝酒について

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

新年会でお酒を飲む機会が増えていませんか?

お酒の飲み過ぎには注意です。

あと、寝酒の癖がある人は注意ですね。

寝酒は寝つきを良くしますが、睡眠の質を悪くします。
あと脱水状態になりますので、喉が渇くなどして途中で目覚めたり。

またアルコール依存にもつながりやすくなります。

眠れなくて寝酒をするくらいなら、睡眠薬を飲んだ方がよいかもしれません。

どうしても夜にお酒を飲まなければいけない時は、寝る時間の2時間前までにお酒を飲み終えてくださいね。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


睡眠不足の時は決断しない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつ病の人は「重大な決断は後回し」という鉄則があります。

冷静な判断ができない状態での重大の決断はよろしくありませんからね。

これは、何もうつ病の人に限ったことではありません。

例えば、睡眠不足の時や、失恋した時、気が散っている時、などもあてはまります。

こういう時に、極端な結論を出したり、普段なら信じないような言葉に引っかかり、変なものを買わされたりする可能性があります。
これがまた、そんな心理学的な研究もあるのですよ。

夜中のテレビショッピングで寝不足なんかでみると、ついついいらないものを買っちゃうって経験ありません?

これを防ぐには、まず自分の状態がどういう状態かを自覚することが大切です。

寝不足の状態や気分が落ち込んでいる時は、決断を避けましょう。

無理は禁物です。

そしてすっきりしている時に、決断をして下さい。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。