嫌な思考が頭から離れない!ぐるぐる思考への対処法



浦和すずのきクリニックの鈴木です。


「なぜ心の病気になってしまったのだろう」

「なぜ自分ばかり嫌なことが起こるのだろう」

など、マイナスのことが頭から離れず考え込んでしまうことがありませんか?


このように解決しない悩みをグルグルと考えこむことを「反芻(はんすう)」と言います。


反芻は気分や不安を悪化させるため、対処法を知っておくことは大切です。

今回は反芻思考に対してどのようにすればよいか?2つの方法を説明します。

練習することで悩む時間が減り、有意義な時間を過ごす時間が増えるでしょう。


反芻の特徴


まずは反芻の特徴を説明します。

特徴を知っておくことで対処法への理解がすすみます。


①クセのように習慣化しやすい


反芻は習慣化されやすいです。

朝になると憂鬱なことを考えるとか。

まるで悩むのがクセのようになります。

クセなので

・自分では気づかずに「考え込んでいたら時間が結構経っていた」ということがある

・コントロールしようとしてもなかなか変えられない

となりやすいです。


また新しいクセを付けることで変化が可能とも考えられています。




②批判的、原因探しが多く考えても解決しない


反芻は批判的・抽象的に評価をしたり、原因探しをしたりすることを繰り返し考えます。

・なんて自分はダメなやつなんだ(批判的で抽象的)

・なぜこうなってしまったのだろう(原因探し)


過去に起こったことを過度に批判的に反省します。

その後は「これからもうまくいかない」と未来への心配もしはじめます。


反芻自体は誰にでもあるもので、時には役に立つこともあります。

「なんて自分はダメやつなんだ」と考えて発奮させてやる気がでることがあるかもしれませんし「なぜこうなったのか?」と考えることで今後良い方向に向かうこともあるかもしれません。


しかし、自分を責めれば落ち込むだけになり、原因探しをしても見つからず考えるだけで何も解決しないことになっていると問題となります。

心の病気になっている時は反芻が多くなりやすいでしょう。


悩むことは誰でもあることですが、考えても解決せず落ち込むだけなのであれば、そこが改善すべきことと考えましょう。



この特徴を踏まえて上で対処法を紹介します。



対処法1 行動や環境を変える



一つ目の対処法は反芻がいつ起こりやすいか?を特定して行動や環境を変えることです。

先ほど述べた通り反芻はクセのようになっていることがあって、特定の場面で出てきやすいものです。

どんな時に反芻しやすいかを知ることで、対処法が見えてきます。

自分がどんな時にどんなことを反芻をしているか、一週間くらいメモをとってみてください。


人によって違いますが、よくある反芻しやすい状況は以下の通りです。

・朝と夜

・暇な時

・ルーティンの行動をしている時(例 専業主婦で毎日掃除がルーティンなら掃除)

・嫌なことがあった時

・嫌な気分になりそうなことを思い出した時

など。


特定の状況で反芻がおこりやすいなら、それはクセになっています。

クセの変えるには以下の2点をするとよいです。

・クセに気づく

・新しいクセをつけていく

いつ反芻が起こっているかわかればクセと気づきやすいので、反芻が起こりやすい状況で今までとは違った行動をすることで新しいクセをつける練習ができます。


・朝起きた時にベッドの中で「今日も一日つらいんだろうなぁ」と反芻したことがわかれば、ベッドからすぐに起きて朝にやるべきことをやる


・休日に一人でいる時に「休日なのに何もやることがなくてさみしい」と反芻しているなら、事前に休日は何をしようか計画を立ててその通りに動いてみる


・掃除など家事がルーティンになっていて「大変だなぁ、これ全部やらなきゃいけないのか」と反芻しているなら、家事を休み気分転換できる時間を作っていく、完璧な家事をやめてみる


・喧嘩をしてしまい「なぜ喧嘩をしてしまうのだろう」と考えているなら、喧嘩をしないようにするためのコミュニケーションを身につけて勉強して実行する


・嫌な気分になったり不安が大きくてドキドキして考え込んでいるなら、呼吸法などリラクゼーション法をためしてみる



このように、反芻がおこりやすい状況を把握して早めに気づくようにし、これまでやっていたことを変えてみたり、環境を変えてみたりすることで反芻を少なくしていくのです。





どんな行動をすればよいのか?のヒント


どんなことをすればよいか?は人によっても状況によっても違います。

ヒントとしては嫌な気分にならないことではなくて良い気分になるようなことをこころがけましょう。

例えば「外に出たらいろいろ考えそうだなぁ」と考えていた場合、対処法が「外に出ない」という嫌な気分にならない方法をとりがちになります。

この場合嫌な気分を一時的に回避できるかもしれませんが、楽しいことは起きないですし、自宅で反芻してしまうことになりかねません。

それよりも「外に出てこういうことがやれたらいいなぁ」など良い気分になりそうなことをやってみた方がよいです。


その他では以下のことを考えて実行するのでもよいでしょう。

・反芻をしていなかったらどんな行動をしているのかなぁ、とイメージしてみる

・これまでやってみて効果的であったものを思い出してみる

・現実的かどうかはともかくとりあえずアイデアをたくさん出して、後からやれそうなものをピックアップする





計画的にやる


ポイントは計画的にやっていくことです。

計画的にやらないと実行に移す可能性が低くなりやすいから。

例えば休日に「何もすることがない。さみしい」と考えていて、何かしようと思っていてもその状況になると「何をすればいいかわからない」となります。

やれても「その時に気分がのったらやる」などその場限りの対処となりやすく、継続しにくくなります。

「いつ、どこで、何を、どれくらいやるか」を具体的に決めておきましょう。

具体的に決めておくことで実行できる可能性が高まると言われています。


実行して反芻がどうなったかを確かめてみましょう。

少しでも改善されているなら継続すればよいですし、全然だめならば別のことを試してみましょう。

また一回やっただけではそれほど効果がなくても、何度もやっていくうちに大きな効果と感じられることもあります。

反芻はクセみたいなものなので、一回やっただだけではそんなに変わらないものです。

これまでのクセを直すためにはこれまでとは違う活動を何度も実行して、良いクセをつけるイメージで実行してください。



対処法2 考え方を変えてみる



2つ目の方法は「考え方を変えてみる」です。

「考え方」といってもネガティブをポジティブに考えることではありません。

「反芻して解決しない考え方」から「反芻しにくくして解決に向かう考え方」にすることです。


特徴のところでも書きましたが反芻しやすい時の考え方には共通点があります。

「なぜこうなったのだろう(原因探し)」

「なぜ自分はこんなにダメなやつなんだろう(批判的で抽象的)」

など言い方は変わるかもしれませんが「なぜ」という類のことを考え原因探しをし、「自分はダメ」など批判的で「具体的にどこがダメなの?」とは答えられない抽象的なものが多いです。



原因探し、批判・抽象的な考え方だと悩みやすいということは逆のことをやってみると良いのです。

「原因探しよりも、過去にうまくいったことを思い出したり、今後どうすれば良くなるかを具体的に考える」というスタイル。


休みの日に何もすることがなくて「さみしい。自分はいつもこうだ。そういえば昔からこうだったな。この原因は自分の性格があるかもしれない」

と考えるより

「一人でいることで考え込んでしまうな。昔はいろんな人と接点があったから考えこまなかったかもしれない。誰かと遊ぶ約束してみようかな」

の方が良い方向にいくでしょう。




具体的に考える練習をしよう


ここでのポイントは問題を具体的に考えること

例えば「全然人生がうまくいかない」って考えはとても抽象的ですよね。

人生って?うまくいかないって具体的には?「全然」というけど本当に人生でうまくいったことないの?と思いませんか?

「全然人生がうまくいかない」を

「仕事が決まらない」

「友人がいない」

「パートナーと喧嘩が多い」

など困っていることを具体的にしてみましょう。

慣れないうちは難しいので「具体的には?」と自分に問いかけて練習するとよいです。


問題を具体的にしたら具体的に解決策を考えます。

以下の質問が解決策を考える時のヒントになるかもしれません。

・この問題を解決するためにどんな風に自分が変わればよいのか?

・他の人だったらこの問題をどう解決しているのか?

・そもそもこの問題を解決する必要があるのか?

・まずやれることがあるとすれば何か?


解決策を考えたらさらに、いつ、どこで、何をやるかと具体的に計画して実行しましょう。

仕事が決まらない→明日ハローワークにいって相談する

友人がいない→ネットで興味のあるサークルを探す

喧嘩が多い→「いつもあなたは○○してくれない」から「こうしてもらうと助かる」と言い方を変えてみる


最初に実際に行動する時は自分が90%くらい実行可能なものをやってください。

難易度が高いと「こんなのできる気がしない」と考え、実行にうつせないことが多いです。

根本的に解決しようとすると難易度が高く感じられます。

「まず最初の一歩を踏み出すならこれかなぁ」くらいことをやりましょう。


このように問題を具体的に考えて実行することで「全然人生がうまくいかない」から具体的に対処できる問題へと変わりやすくなり、反芻を減らすことにつながります。


「なぜ」ではなく「どのようにすればよいか」と考えるクセをつけましょう。


うまくいかない時は



反芻への対処法として認知行動療法という方法で使われているやり方2つを紹介しました。


この2つの方法を本格的に実行するとなるともっと細かい知識や分析が必要ですし他の技術が必要となることがありますが、まずは試してみてください。

特に考えても解決しないことをずっと考えている人は何度も練習しましょう。

習慣になっているものなので数回やっただけでは変わらないです。



なかなかうまくいかない、どうしたらよいかわからない、となることもあります。

おそらく具体的にどう行動をしたらよいのか?のところでつまづきやすいでしょう。

この辺りは自分でアイデアをだすのが最初は難しいかもしれません。

そんな時は認知行動療法の専門家に相談しながらすすめていくとよいでしょう。




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