心理テストって役に立つ?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私はあまり心理テストというものをカウンセリングの中でやりません。

やったとしても抑うつや不安の強さを知るための簡単なテストをします。
そんな時間があったら、問題解決について取り組んでいった方がよっぽど治療的だからです。

よくインクの染みを見せられて「何に見えますか?」というテストで、何時間もかかりカウンセリングが開始されるまで時間がかかったという話も聞きます。

あと絵を描かされたりしていません?

実はそのテストは妥当性、信頼性が乏しい可能性がありますよ。

こんなこと書くと同業者から怒られそうですが・・・。

まぁ、本当のことですからねぇ。

相談しに来ている方にそのようなテストをするのは私はどうかなと思います。

心理テストをやったら「本当の自分がわかるのでは?」「病気かどうかわかるのでは?」と思う人もいますが、そんなことはありません。

心理テストで診断名が決まることはありません。
診断の補助となる情報として参考になることはありますが。

そもそも「本当の自分」というものが心理テストをしたらわかるということもありません。
「本当の自分」というものの定義が曖昧ですので・・・。
あるとすれば「わかったつもり」になることはあるでしょう。

それを望むのならそれでよいのですが・・・。

ただ、それであなたの問題は解決しますか?
「自分はこういう人間だ」というレッテルを貼ることによって悪循環に陥っていませんか?

自分のことを振り返るポイントを間違えると、どんどん深みにはまっていくことがあるので注意しましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。


注意力のテスト?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

問題です。

以下に紹介する動画を見てください。
動画にはバスケットをしている学生が出てきます。
黒いシャツと白いシャツをそれぞれのチームが着ています。

問題:
白いシャツを着ているチームのパスの回数を数えて下さい。
黒いシャツのチームのパスは無視して下さい。

動画はこちら(You Tubeにリンクしています)

動画を見てから空白の下の記事を読んでください。

 

 

 

 

 

さて、いかがでしたか?

実はこの問題。
パスの回数ではなく、途中で出てきたゴリラに気づくかどうかの問題です。

皆さんはゴリラに気づきましたか?

実験では約50%の人はゴリラの存在に気付かなかったそうです。

私は完全に気づきましたが・・・不思議ですねぇ。

これはアメリカで行われた心理学の実験で、イグ・ノーベル賞を受賞しています。

人間はある一つのところに集中しているとき予測していないところには気づかない、ということが言えるのでしょう。
注意の錯覚というものです。

この実験は主に注意力などの認知機能についてのことですが、他にも色んなことに言えるのではないかと思います。

マイナス思考に陥っている時は、良いことには気づきません。
自分の悪いところしか見ない人は自分の良いところに気づきません。

実験のように目に見えている(と思っている)ことでも、実は「見えていない」可能性があるのです。

まして「人は自分のことを○○と思っているに違いない」など、頭の中で考えていることは事実でないこともたくさんあるもの。

あなたが見ていること、感じていること、悩んでいることが実は錯覚からきているものだったら・・・?
こう思えると新しい展開が見えるのかもしれませんね。

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不安を消すためにはどうしたら良いか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不安を消そうとしても、不安が出てくることってありませんか?

なぜ、不安が消えないかわかります?

答えの一つは、不安を消そうとするから。

不安を消そうと努力している時、結局は不安なことを考えているんですよ。

「この不安を消すためにはどうしたらいいんだろう」という感じで。
不安だ、不安だって言っているようなものです。

不安を消すために膨大な時間を使うわけです。

強迫性障害の人であれば、何度も確認したり、洗浄したり、頭の中で打ち消そうとしたりします。

パニック障害の人であれば、電車や美容院など怖い場所を避けたり、水やフリスク、頓服薬を持ち歩いたりします。

社交不安障害の人であれば、人前に出るのを避けたり、視線を合わせないようにしたりします。

このような不安を消そうとする努力は、さらに不安を増加させ「不安に消すためにはどうしたらよいか」と考えて悪循環となります。

不安を消そうとしたり、不安なことを回避をしているうちは回復する可能性は低いでしょう。

まずはこの悪循環に気づくことが必要です。

そして不安を避けずにとどまる練習をしていくと回復していきます。

練習によって不安を避けなくても大丈夫になります。
多くの人はその練習のコツを知らないだけです。

さぁ、まず自分が不安でやっていることを振り返ってみましょう。
悪循環になっていませんか?

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眠れない人のための認知行動療法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

気がついたら今週は睡眠についてずっと書いてました。

あまり睡眠について興味のない人は見てもつまらなかったかなぁ、と心配していますが、人間いつ眠れなくなるかわからないので覚えてもらって損はないはずです。

というわけで、今週は睡眠ウィークにします。
興味のない方すみません。

悩みごとがあると眠れなって、お医者さんに薬をもらいにいきますよね。
どうも、眠れなくなったらお薬を飲むだけ、というのが多すぎるような気がします。

お薬は重要ですが、お薬を服用するにしろ将来的にお薬をやめたいのであれば、きちんと睡眠への対処法も知っておくべきでしょう。
医療機関に通っていても睡眠に対する基本的指導さえ受けていないのではありませんか?

あまり知られていませんが、不眠に対しての認知行動療法というものもあって、きちんと効果的なデータも出ています。
なぜかあまり知られていないのが現状です。

ですから不眠で困っている方は認知行動療法を受けてみるのも手です。

しかし、あえて不眠への認知行動療法のデメリットを言うのならば、良くなっていくまで少々きつい、ということでしょうか。
「今すぐ眠りたい、お薬をずっと飲むことに抵抗がない、面倒なことはしたくない、自然に良くなるを待ちたい」という人には向きません。

短期的なデメリットはあっても長期的なメリットをとりたい、積極的に不眠に取り組みたい、という人向けです。
将来的にお薬をやめていきたい、お薬以外の方法を探しているという方にお勧めです。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
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または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。


カウンセリングで何をするのか不安ですよね

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前回まで「何時に寝たらよいか」について書いてきましたが、あのような内容をカウンセリングでもお話しています。
実際はもう少し詳しくお話しをして、その人に合ったやり方を提案していきます。

カウンセリングのイメージと違うなって思う人もいますよね。

カウンセリングって言うと、薄暗い部屋でゆったりとしたソファに横たわり、昔のことを話していく・・・て、イメージをする方って結構多いです。

外国の映画で見たことがあるみたいですね。

実際のところ、薄暗い部屋でソファに横たわっていたらカウンセリングになりません。

具体的に何をどうしたら良いか話し合っていかなくてはいけませんし、資料を見せながら説明することもあるので。
もちろん、薄暗い方が良いという人は別ですが・・・。

カウンセリングってどんなことするのかな?って心配な人に、少しはカウンセリングのイメージをしてもらえればと思います。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
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眠れない人は何時に寝床に行けばよいのか④

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前回の続きです。

前回までの計算を一週間分をとり、平均を出します。

Ⅰ:前回でいう③の実際に寝ていた時間の平均+30分が、あなたが寝床にいてよい時間です。

例えば実際に寝ていた時間の平均が360分であれば、360+30=390分。
つまり6時間30分が寝床にいて良い時間となります。

Ⅱ:それが決まったら次に、起きる時間を決めます。
寝る時間ではありませんよ。

この時間に起きたいなぁ、と思う時間を決めてください。

Ⅲ:起きる時間を決めたら、そこから寝床にいてよい時間をさかのぼってください。
それが寝床に入る時間です。

例えば寝床にいてよい時間が6時間30分で、7時に起きると決めたらなば、24時30分が寝床にはいる時間となります。

さて、計算できましたか?
眠れない人の多くが「こんな遅くまで寝床にはいっちゃだめなの?」と思うかもしれません。
しかし、眠れないのに寝床にいることは、寝つきを悪くさせたり、睡眠の質を悪くしていくのです。

ちなみに前回の④で算出した睡眠効率が85%になったら15分寝床にいる時間を増やしていきます。

日常生活を整えたい方も参考にしてください。

4回にわたりご紹介してきましたが、実際に不眠改善のためにやるとなると細かい注意点がありますので、もっと知りたいという方は相談に来てくださいね。

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眠れない人は何時に寝床に行けばよいのか③

浦和すずのきクリック、臨床心理士の鈴木です。

眠れない人は何時に寝床に行けばよいのか②の続きです。

今回もちょっと面倒に感じるかもしれませんが、やってみるとそれほど難しくはありません。

この時点で挫折しそう・・・という人は・・・私のところへ相談に来てください。
どうすればできそうかについて一緒に考えましょう。

不眠をなおすぞ~!っと、やる気がある人は、記録をもとに計算してみましょう。
計算が苦手な人は計算機を準備してくださいね。

①寝床にいたトータルの時間を計算
これは寝た時間と寝床を離れるまでの時間を算出します。
その時に「分」に治します。

例えば23時に寝床に入って、6時に起きたら、トータルの時間は7時間です。
分にすると60×7で420分となります。

②寝つくまでにかかった時間と夜中に途中で起きていた時間の合計
これも「分」になおします。

例えば寝つくまでに1時間かかり、途中で起きていた時間が30分だとすると、
60+30で90分となります。

③実際に寝ていたトータルの時間を算出
上で計算した①から②の時間を引きます
420-90=330分

④睡眠効率を算出
寝床にいた時間のうち、実際に眠れていた割合を計算します。
③÷①×100の値を計算してみてください。

上記の例でいくと330÷420×100で四捨五入すると79(%)となります。

この記録を一週間分とります。

次回は、この計算方法を元に実際に何時に床に入り、何時に起きる習慣をつければ不眠が改善していくのかについてお話します。

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眠れない人は何時に寝床にいけばよいのか②

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

眠れない人は何時に寝床に行けばよいのか-第2回目です。

寝床に何時にいけばよいかを決めるには、ちょっと面倒な作業をやらなくてはいけません。
まぁ、やると決めれば何とかできる程度のものですが。

まず一週間の睡眠についての記録が必要となります。

ダイエットと同じで記録すること自体に治療的効果がある場合もあります。
それと規則正しい生活リズムにもつながるので、生活リズムを整えたい人は必見です。

最低限4つの情報を記録してみましょう。

①寝床にはいった時刻
とりあえず、寝床にはいった時間です。

②朝起きた時刻
朝、寝床から離れた時間です。

③寝つくまでにかかった時間
寝床に入ってから、眠るまでの時間です。
これは自分のだいたいの感覚での判断でOKです。時計を見てはいけません。

④夜中に途中で起きた時に、何分くらい起きていたか
これも時計を見ずに、だいたいの感覚でOKです。

③と④で時計を見なくてもよいのか?と気にする人がいますが、大丈夫です。
感覚で時間を判断すると、当然実際の時間とずれるのですが、何日間分を平均すると実際の時間との誤差が少なくなるというデータがあるのです。
不思議ですよね。

あと寝床で時計を見てはいけない理由として、眠れない時に時計を見ると焦ってさらに眠れなくなるからです。

寝てから起きるまで、時計はすぐに見ることができない場所に置くこともポイントです。

次回は今回の睡眠の記録から、何時に寝床にいけばよいのかの計算方法をお話しますね。

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眠れない人は何時に寝床に行けばよいのか①

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

日曜日の夜ですね。

何度もこのブログで書いているようにこれからの時間、明日の仕事のことを考えたり、分析しようとするのは、嫌な気分が増すだけです。

また、将来のことや過去のことを振り返るのも、考えがグルグルと頭の中をめぐるだけで、眠れなくなります。

あまり夜にインターネットを見続けるのはよくありません。

つまり「こんなブログ見てないで、さっさとパソコンの電源をきってください!」ということになってしまいますね・・・。

書いている私も悩ましいところです。

とりあえず、就寝時間の一時間前にはインターネットはやめましょう。

かといって、眠れないのに早めに寝床に行くのは厳禁です。
寝床で嫌なことばかり考えることになります。

では何時頃に寝床に行けばよいのか?
眠れなくて病院に行っても、これを指導されていない人がほとんどなはず。

不眠改善の一歩として覚えておきたいところ。

これについては今度書きます。

次回へ続く。

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私のイメージには注意してください

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

土曜日です。

いかがお過ごしでしょうか?

うちのクリニックは土曜日もやっているので私は今日もお仕事です。

ブログを始めてからブログのイメージと私に実際に会ったイメージが違う、ということを良く言われました。

また時々誤解されるのですが、ホームページのカウンセリングのところに載っている写真の人物は全てモデルさんです。
私ではありません。

特にイケメン風のお兄さん、かわいらしいお姉さんのモデルあたりを私だとイメージされると、がっかりしますのでご注意下さい。
カウンセリングを受けても落ち込んでしまうかもしれません。

ドラマのようにかっこいいお兄さんと、かわいらしいお姉さんのカウンセリングがあると期待はしないようにしましょう。
世の中それほどおいしい話はありません(多分)!

そもそも白衣はきていませんし。
いつも私服なので職員だと気付かない人も多いです。

ホームページやブログであまりイメージを膨らませないように注意してくださいね。

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