よくある「深層心理テスト」は本当?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前にも書いたことがあるのですが、雑誌やテレビで出てくるお手軽な「心理テスト」は、ほとんど何の信頼性もないテストです。

「これであなたの深層心理がわかる!」
というものはほとんどそうだと思います。

そんなんで人の心がわかるはずがないでしょう・・・。

これを言うと結構びっくりされる人が多いです。

「信じてたのに~!」
って。

私のような仕事をしている人は、普段からそのような心理テストばかりしていると思っている方も結構いるようです。

あのテストは誰が考えているんでしょうかねぇ。
次から次へとどこからネタが出てくるのか。

そのような「心理テスト」を見たら占いと同程度のものとして楽しんでください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


強迫性障害に「病気にならないから大丈夫」というのは・・・

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人が不安場面に挑戦する時のよくある間違い。

行動療法の本を見て自分なりにやっている人や、あまり行動療法に詳しくない医師や臨床心理士から言われてやっている場合もあります。

例えば
「ドアノブを触ると、重大な病気にかかってしまうのでは」
という不安があってドアノブに触れない人に対して
「ドアノブを触っても重大な病気にはかからない、というのを実際にやってみて確かめるのが行動療法」
と思っている場合。
また「大丈夫だと頭の中で念じよう」としている場合。

このような対処をしていると、不安場面に挑戦してもうまくいかない可能性があります。

ごくごく軽度の人ならそれでも何とかなることもありますが、それ以上の人はある程度で止まっていることも多いのでは?

「触っても大丈夫だと思おう」
というのは、下手をすると強迫症状を悪化させます。
それが「強迫行為」である場合もありますし。

不安を下げようという行為は強迫行為を増長させます。

このように悪化させるような心持ちをしていると良くありません。

何をどうしたらよいかは人によって異なるので、まずは行動療法を専門としている治療者に相談してみてください。

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感情とうまく付き合う第一歩

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

悲しみ、不安、イライラ、などの感情の付き合い方は大事です。

感情とどう付き合っていますか?

まず、うまい付き合い方の一歩は
「感情を受け入れる」
ということです。

自分が感じるのは当たり前という心持ちです。

それを
「自分がこんな風に感じるのはおかしい」
「こんな風に感じるなんて自分はダメな人間」

と考えてしまうと、自分の感情を否定してしまうことになります。

感情を否定したって、感じるものは感じるのだから仕方がありません。

まず自分が自分を受け入れていかないと、どんどん自分のことが嫌いになります。
そうするとどんどん自分に自信がなくなってきます。

まずは自分の感情を感じて当たり前のものとして受け入れていきましょう。

幼い子どもの頭をなでるように、というイメージです。
「そんな風に感じてるんだね。当然だよね」と言ってあげるような感じです。

自分の感情と向き合ってはじめて、どう付き合っていったら良いかを考えることができるのですから。

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怒りへの対処

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

怒りを感じた時ってどうしてますか?

どうコントロールしてよいかわからなくなることってありません?

いろんな本には客観的に自分の考えを見てみる、など書いていますが、いざその場なるとそうはいきません。

適切に言葉で表現する方法もありますが、怒りに満ちた状態では、言い方だけ変えてもだめかもしれません。

このため、まずは冷静に考えられる状態を作ることが大切です。

冷静になるためにどうしたらよいかについては、色々なテクニックが提案されています。
・テンカウント法
1~10まで数える。その間に怒りをしずめるそうです

・物を細かくみる
時計の数字、紙、写真などこまか~く見る。

・リラクゼーション
呼吸法なんかが紹介されいます。

このほかにも限りなくありますが、実際のところは怒り心頭の時にこんなことはできないことが多いと思います。

私のおすすめは「とりあえずその場から離れる」ということ。
「なんだ・・・当たり前じゃないか」とがっかりされる方もいらっしゃると思いますが、ある程度他のスキルを使えるようになるまでは、その場から離れ、怒りをおさめる環境をつくることが必要です。

その時にあーでもない、こーでもないと何度も考えることはあまりせずに、上記で紹介した方法などをしばらく集中して続けてみるとよいかもしれません。

それから客観的に自分をみていく練習をしていくと、その場でうまく対応できるようになります。

まぁ、あせらずゆっくりとスキルを身につけていきましょう。

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認知行動療法はどんな人に向いていて、向いていないか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

どんな人が認知行動療法をするのに「向いているか」「向いていないか」ということについて。

認知行動療法は様々な疾患に有効であるというデータがあります。

ただし、原因探しをする方法ではありません。

心の病気の原因は基本的に不明です。

原因探しをしなくても、良くなる可能性はあるのです。

「原因がわからなければ、解決方法はない」ということはありません。

認知行動療法は原因ではなく、維持要因(考え方や行動の悪循環)に焦点を当てます。

それによって症状が回復していくのです。

このため、
症状の原因を両親の養育態度や無意識の葛藤などの
原因探し(原因であることはないんですけどね)、
悪者探しをしたい人、

には向いていません。

親に謝罪を求めるなど、誰かのせいにすれば一時的には楽になるかもしれません。
しかし、誰かのせいにしているうちは苦しい現状が変わることはないでしょう。
また無意識の葛藤が症状の原因であるという根拠は何一つありません。

例え過去につらいことはあったけれども、
これから自分の人生を生きていきたい、
自分で症状に対処できるようになりたい、
そのためにはどうしたよいかを知りたい、

という人に認知行動療法は向いていると思います。

また「今すぐにこの不安を解消してほしい」という人には向きません。

そのような人は薬を飲んだ方が良いでしょう。

不安はゼロにすることはできないからどう不安と付き合っていけばよいか知りたい、
「不安を感じたら頓服だ」から脱したい、
「なにもせずに不安を解消させるようなそんなおいしい話はない」ということを自覚している、

という人には向いていると思います。

さて、あなたはどうでしょうか?

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あなたの性格を言い当てます

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私があなたは性格をズバリ良い当てます。

あなたは思っていることがあっても人前では本当の自分を出せないことがあります。
人前では元気にふるまっていても、いつも何か不安なことが心の中にあって不安定です。
正しい判断をしたかどうか迷うことがあります。
あなたはこれまで自分なりに色々努力をしてきましたね。
それがなかなか人には認めてもらえないことも多いようです。

いかがでしたでしょうか?

結構あたってませんか?

誰にでも当てはまるようなことを書いていますので・・・。

このように誰でも当てはまるような記述を、自分に当てはまっていると思いこむことを「バーナム効果」と言います。
これは心理学でよく出てくる用語です。
半世紀以上前の心理学実験で確認されています。

占い師がよく使うテクニックでもあります。

またこの思い込みは以下の状況でさらに強くなるという研究が結果があります。
・内容が肯定的な時(良いことが書いてある時)
・自分のためだけに言われたと思ってる時(生まれた年だけよりも、正確な生年月日とかを聞かれた方が信じやすい)
・相手に権威を感じている時(テレビや雑誌にでている偉い先生のことは信じますよね)

私がテレビにも出ている有名人だと言い、黒づくめの服を着て、水晶玉やカードをもって、生年月日や名前を聞き、「人間関係に関することで悩みがあるようですね」と言い、性格分析らしきものをする。

私もこうすればよくあたる占い師っぽくなるかもしれません。

最近、占い師のことがよくテレビに出ていますね。

占いが本当かどうかは別として、別にあっても良いと思うのです。
それが人を幸せにするならば。

しかし、悪徳商法まがいのことをしている人もたくさんいます。

特に悩んでいる時はバーナム効果によって、
「この人は自分のことをわかってくれている」
という錯覚を引き起こします。

そういうものに引っかからないためにも、バーナム効果には気をつけましょう。

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強迫性障害の損失年数

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人は「自分のような症状の人はあまりいないだろう」と考える人が多いような気がします。

しかし、調査によればだいたい1~2%の人がかかるといわれています。

100人に1~2人ですよ。

結構な確率です。

ですから珍しい病気というわけではありません。

また、身体の病気を含めた様々な病気を対象にした研究によると、強迫性障害の病気による人生の損失年数は20位にランクインしているのだそうです。

つまり、結構な割合で悩んでいる人がいて、その人は強迫行為や観念に囚われている時間が長いと言えるのです。

実際は医療機関にすらかかったことがない人が結構いるんじゃないかなぁと感じています。

何回も書いていますが・・・強迫性障害には薬物療法だけでなく、行動療法も効果が認められています。
行動療法の方が効果が高いという研究結果があるくらいです。

医療機関を受診するのに時間がかかり、行動療法を始めるのに時間かかると損失年数はさらに長くなってきます。

早めに治療を開始してくださいね。

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今年もサラリーマン川柳

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

毎年恒例の、サラリーマン川柳。

今年も色々でていますね。

私は結構好きです。

以前のサラリーマン川柳のノミネートで
「『前向きで』 駐車場にも 励まされ」
というものがありました。

う~ん、印象深い・・・。

世の中「前向きに」っていうメッセージ多いですからねぇ。

でも、「前向きに」って疲れませんか?

前向きになれないことだって多々あります。

どうしようもないことかもしれないけれど、愚痴を言いたいことってありません?

後ろ向きなことを言ったってどうしようもないけれど言いたい。
言ったら「嫌われるだろうなぁ」って思う。
そんな風だとどんどんストレスがたまってしまいます。

前向きになれない自分に落ち込むなんてことになったら本末転倒です。

前向きだって、後ろ向きだって、どっちの自分があっても良いのです。

文字通りの「前向き」にこだわっているうちは前向きにはなれません。
必ず後ろ向きな時も人生にはあるのですから。

後ろ向きな自分があってもいいんだと思える。
それこそ「前向き」なことなのでは?

「後ろ向き」を「後ろ向き」ととらえるから「後ろ向き」なのであって、「後ろ向き」を「前向き」にとらえれば「前向き」になる・・・ややこしいですね。

もちろん駐車場で「前向き駐車」と書いてあったら前向きに。

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復職前の体力面チェック

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

心の病気で休職中の方はどのあたりまで回復できていればよいかわからない、ということを聞きます。

実際のところは、職場によって違います。

「少しずつ勤務に慣れていってよい」
というところから、
「職場はリハビリの場ではない」
といって最初からそこそこの仕事をやらされるところまで様々です。

どちらにしろ最低限の水準まで達していなくてはいけないのは確かでしょう。

どのあたりが最低基準なのでしょうか。

今回は心身の体力面についての最低基準について簡単にお話します。

仕事にもよりますが
・業務に関しての書籍を集中して読める
・好きなことを楽しむことができる
・人と会っても問題ない
・午前中から外出できる
・出かけても翌日寝込むことはない

このあたりまでは最低限達していないと復職は難しいと思います。

さて、いかがでしょうか?

できていないことが一つでもあれば、もっと心身の体力をつけていくことが必要となるでしょう。

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診断について

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今更ですが、うつ病の診断基準って知っていますか?

DSM-Ⅳ-TR(ちょっと改変してます)という診断基準からはこんな感じです。

以下の症状が5つ以上2週間の間存在。少なくとも①②は含む
①抑うつ気分(悲しみや空虚、悲しいなど)
②興味や喜びの減退
③著しい体重、食欲の減少
④不眠
⑤焦って落ち着かない、言動がのろい
⑥疲労感、気力の減退
⑦自分には価値がないという気持ち
⑧思考力、集中力の減退、判断力の低下
⑨希死念慮

これをみると結構あてはまりやすいので、すぐに「自分はうつ病だ」と思う人もいますが、そうとは限りません。

他の心の病気との区別が必要です。

また、身体の病気からうつの症状が出る場合もありますので、その区別も必要です。

ですから、うつ病に限らずメンタルヘルス面のチェック項目に当てはまったからといって、その病気とは限りません。

すぐに○○病と判断するのは注意してください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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