夜中に途中で目覚めた時の対処法とは?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

夜中に目覚めてしまった。
時計を見たら2時。
再度寝ようとしても眠れない。

こんな時やってはいけないことがあります。
眠れないのに、ベッドでゴロゴロすること。
「目を閉じているだけでも脳が休まる」ってことはありません。
今後もっと眠れなくなります。

睡眠は薬だけに頼るのは良くありません。
薬はだんたん効かなくなる性質があります。
また「薬がないと眠れない」と考え依存が起こることがあるのです。
良い睡眠のルールを覚えておかないと、ずっと薬がないと眠れないってことになりかねません。
よく学会などでもすすめられている睡眠のルールがありますので覚えておきましょう。
今回は途中で目覚めたときはどうすれば良いか?のルールについて。
薬を飲んでいる人、飲んでいない人、どちらも共通です。

眠れない時は、ベッドから出るが基本!
眠れない時って、なんとなくわかりますよね。
そんな時は、まずベッドから離れましょう。
可能ならば別の部屋に移動することが理想です。
ベッドで長時間ゴロゴロすると、さらに眠れなくなるから。

起きたら、刺激の少ない活動をしてみましょう。
読書や音楽を聴くなどが一般的。
勉強や仕事に関するものは、避けた方が良いです。
あんまり興奮したり、考え込んだりしないものを選びましょう。
ちょっと眠いなぁって思ったら、ベッドに戻りましょう。
もしベッドに戻っても眠れなかったら、また別の部屋にいき、別のことをします。

昼寝は禁止です!
そんなことをしているうちに朝になるかもしれません。
それでも大丈夫です。
「こんな日もある」と思い、いつもと同じ一日を過ごしましょう。
ここで絶対にやってはいけないのは、睡眠不足を昼寝で補おうとすること。
夜に眠れないクセがついてしまいますのでご注意ください。

次の日、同じように眠れなかったとしても、上記のことを繰り返します。
数日間実行してもらえると、眠れるようになってきます。

数週間は大変ですが、このような方法をとることで、睡眠が改善していくことがわかっています。
他のルールと合わせてやると睡眠薬と同等の効果が研究でしめされています。
本格的に薬以外の対処法を知りたい方はご相談ください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


恋をしたければ沖縄であったかいスープを!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

♪特別なスープをあなたにあげる あったかいんだからぁ

気温があたたかくなり、この歌の旬は終盤を迎えてきたかもしれません。
しかし、これから恋をしたければ、この歌詞の部分は心理学的に的を射ており、気持ちは熱くなります!

あったかいスープを飲めば気持ちが温かくなる!
もし相手に好意をもってもらいたかったら、あったかい飲み物をあげると良いのです!

こんな心理学の実験があります。
温かい飲み物と冷たい飲み物を渡しました。
それである人について書かれていた文章を読んでもらいました。
その結果、温かい飲み物を渡された人の方がその人に好感を持ちやすくなったのです。

つまり、あったかくすれば、あたたかい気持ちが生まれやすくなるのです!

逆に孤独感があると気温を冷たく感じることがわかっています。

この理屈を応用するならば、恋がうまれやすくするには、沖縄にいってあったかいスープを飲みながらデートすればよいってことになります。
そういえば沖縄の出生率は高かったなぁ。
夏のリゾートは恋が生まれやすいといわれているし。
関係あるのか、ないのか。

ということは孤独感が強くなったら、ハワイにいってアツアツのステーキを食べると良いのか!?

冷え切った心をあたたくするには、アイスクリームよりあったかいスープ。
涼しいところより、あったかい場所にいきましょう!

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確認強迫にはファスナーのないバッグで出かけよう!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

ファスナーがないバッグで持ち歩くことできます?
「何か落としたのではないか?」って不安で持てないって人は強迫性障害になってはいませんか?

確認強迫の人はそのようなバッグを持ち歩けない人がいます。
クレジットカードや保険証、免許証が落ちているかどうかが気になってしまいます。

いつも大事そうにしてバッグを手放せません。
財布を出すのが不安です。
買い物でお財布を使ったら、何か落としたのではないかと不安になって、床などを確認していませんか?
買い物が億劫になり、一人で買い物ができなくなる人もいます。

自宅に帰ると、バッグの中に財布などがきちんと入っているか確認していませんか?
何度確認しても安心感はないものです。

ファスナーのないバッグで人ごみに出かけるのが治療!

このような場合の治療法は、あえて不安なことをしてみること。

やるとよいこと
・ファスナーのないバッグを使って外出する。
・そのまま人ごみの中にいく。
・お財布を出して買い物をして、そのあとは振り返らずにお店を出る。
・帰宅したあとは、バッグの中身を確認しない。

やってはいけないこと
・頭の中で記憶をたどって「大丈夫だ」と言い聞かせる
・家族に大丈夫かどうか確認をする

「万が一落としていたらどうするの?」って考えるかもしれません。
万が一を恐れて確認をしてしまう病気なので、それでも確認してはいけません。
その不安に慣れていくことが治療となります。

不安だったらあえて不安なことをする。
強迫性障害の人は覚えておきましょう。

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映画館でパニック発作が起こるのが怖い―小さいステップから克服していく方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の人は映画館が苦手であることが多いです。
閉じ込められた空間だから。

「別に映画館にいかないだけだからいいや」ですめば良いのですが、そういう人はきっと映画館以外も怖いままのハズ。
避けている場面があるってことは、よくなっていないということ。
だから映画館が苦手であれば、映画館に行けるようにしましょう。

混んでいる時に逃げられない真ん中の席で映画を見られます?
パニックの人が映画館でやってしまうのは、いつでも逃げられる場所を座席にしてしまうこと。
後ろの端、出入口に近い場所が典型例。
映画館が怖い人が一番最初に挑戦する時はそれでもよいかもしれません。
しかし、パニックを克服したいならば、それだけではダメ。
きちんと真ん中のすぐには逃げ出せない席に座れるようになりましょう。

また混んでいる時も避けがちですよね。

いきなり混んでいる時間に真ん中の席に挑戦しても構いません。
それは勇気が出ない!って方は次の順番でやっていってはいかがでしょうか。

①空いている時間帯に、端の席で映画をみる。
②空いている時に真ん中の席で見る。
③混んでいる時間帯に真ん中の席で見る。

この練習をする時は、不安でも途中で逃げ出すことを絶対やってはいけません。
逃げると不安はもっと強くなります。
「逃げなきゃ、あの状況はダメだったに違いない」ってなります。
どんな低いハードルでも良いので、最後までやり通しましょう。

また出来れば短期間のうちにやってしまいましょう。
2週間の間に何度もいくとか。
何度も練習しないとなかなか不安に慣れません。

怖い場面を避けない、飽きるくらいまで何度も練習するのがコツです。

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ズボンがきつくなったからといって、太ったワケではない!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

お腹が出てきた。ズボンがきつい。
「もしかして太った?」って思った人。
本当に太ったかを判断するのはちょっとまった。
特に過食症の人は。

過食症の人は「太った」を間違って判断してしまいがち。
こんな時に間違った判断を起こしやすいことがわかっています。
・食事の後のお腹が出ているのを見て
・ズボンのウェストがきついと思って
・左右の太ももがくっついているのを見て
・満腹感があったとき

え!これって太った証拠じゃないの?って思ったあなた。
そうとは限らないんですよ!

「ズボンがきつくなった」は太った証拠ではない!

「肥満だ」って感じてしまうことを「肥満感」って言います。
実際に太っていることとは別なんです。
いわば太っていないのに自分では太っていると感じてしまう錯覚。

食事の後にお腹がでるのは当たり前(特に拒食傾向の人の場合)。太ったのとは別なんです。
お腹については女性であれば生理などの影響でも変わりますし。
だからズボンがきつくなった!ってのも、太った証拠とは限りません。

「実際体重増えたけど?」って人もいるかもしれません。
体重が増えたかどうかは太った基準になるとは限りません。
人は常に一定の体重ではないので。
水分、生理、食事の後かどうか、その他モロモロのことで1~2キロは変化します。

肥満感があると、いつも太っとかどうかを確認しようとします。
太ったと感じるとダイエットにはしります。
ダイエットをすると食べ物をもっとほしくなるので過食がひどくなるのです。

落ち込んでいるときや、暇な時間に感じやすいといわれています。
ですから肥満感がある人は、ストレスに対処したり、ぼーっとする時間を少なくしていくと良いです。

実際に太ったことと「太ったと感じること」は別。
過食症の人は意識してみてください。

あー、健康な人の場合は、本当に太ったことの証拠なっちゃうこともありますけど・・・。

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前の自分に戻りたい!って思ったら 

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

心の病気になる前の自分に戻りたい。
今が苦しいほどこう思うのはもっともなこと。
しかし、前の自分に戻りたい!って強く考える人は、過去にこだわりすぎてしまい、症状が改善しにくい印象です。
良くなったとしても「これは前の自分じゃない!全然ダメ!」って。

そんな人はこう考えてみてはいかがでしょうか。

以前のような自分だったから心の病気が悪化したかもしれないって。

マイナスに考える傾向があった
完璧主義だった
苦しくても人には頼れなかった
言いたいことが怖くて言えなかった
症状で困っていても悪化していくばかりだった

前の自分だったからこそ、うまくいかなかったのではありませんか?

以前カウンセリングを受けていた方でこんなこと言っていた方がいました。
「前はなんでこうなったんだろう、前の自分に戻りたいと思っていた。でもあのままいったらどっちにしろ将来病気になっていたかも。病気になっていろんなことが気づけた。今のうち対処法がわかったからよかった」
ここまで病気をポジティブに捕らえらるってのは、しばらく経ってからからもしれませんが。

苦しくなっているってことは「このままだといけない」という自分からのメッセージ。
過去の自分のままだともっと苦しくなります。

新しい自分をつくっていくことが大事なんですよ。
新しい自分って?
前の自分に戻りたいなんていわず、前より活き活きとした自分になっちゃえ!ってこと。
悩んでいるときは自分を変える機会ってとらえてみましょう。

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吐き気が怖い人の対処法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

吐くことが怖い。嘔吐恐怖です。

嘔吐恐怖の人は、吐きそうな状況を避けるので生活に支障がでます。
よくあるのは以下の状況。
・お腹がいっぱいになるのを避ける
・外食を避ける
・吐いている人がいそうな、居酒屋や週末の夜の電車を避ける
・肉を避ける
・お酒を避ける
・妊娠を避ける

避けるとちょっと安心しますが、吐き気への恐怖はむしろ強くなるんですよ。
避けたらまずいのはわかっているけれど、不安。
そんな人にちょっとした対処法を紹介。
パニック障害や対人恐怖にも使えます。
「吐き気」を自分の症状に入れ替えてください。

吐き気は注意の向け方次第

吐き気が怖いのは注意が自分の体の感覚に注意が向きすぎているから。
常に「具合が悪くないか」と体をチェックしていると、吐くことばかり考えてしまいます。
「この違和感は吐き気か!?」と考えると、急に吐き気が起こってきません?

実験してみてはいかがでしょうか?

まずはちょっと不安な場面に行って(レストランとか)、自分の体に注意を向けてみてください。
その不快さを0(まったく問題ない)~100(死ぬほど嫌)の得点を付けてみてください。
結構、不快さは高くないですか?

今度は周りのものに注意を向けましょう。それぞれ一分間くらい注意を向け続けてください。
周囲に何が見えます?(テーブルの色、質感はどう?周囲にどんな人がいる?
何が聞こえます?(人の声、時計の音、空調の音など)
座っている椅子の感覚はどうですか?(かたい?すわり心地はどう?)
全部終わったら不快さを0~100の得点をつけてみましょう。

どうですか?ちょっと不快の得点は体に注意を向けていた時とはちょっとだけ違いません?

体に注意が向けば症状は強くなり、外に向けば弱くなる。
注意の向け方で吐き気へのこだわりが変わっていくもの。
吐くことへの怖さを悪化させないためにも注意を体に向けすぎないことがコツ。
ただし「気をそらそう」と思って、意識しすぎるとうまくいかないので気を付けてください。

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気分に波ってどうすればよいの?調子が良い時と悪い時の過ごし方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつでも不安でも「波」はあります。
ずっと良い調子であるはずはありません。
悪い時もそりゃ、あるでしょう。
そんな時気を付けたいのは「また落ち込んでしまった。何をやってもダメだ」と考えてもっと落ち込むこと。

気分の波をうまく乗りこなすことが、症状を克服する上で重要です。
良い時と悪い時の方針について覚えておきましょう。

調子の良い時
調子がよくなってくると、やりすぎてしまう極端な人いません?
まず調子にのりすぎないようにしましょう。
100%がんばるではバテテしまいます。
やりすぎるタイプの人は6~7割くらいを目指すくらいで良いものです。

「今は調子が良いけど、また調子が悪くなったら」と不安になるかもしれません。
あまりいい気分にしがみつこうとするのもうつや不安を悪化させるもと。
調子が悪くなることは前提として、「その時考えよう」「今を楽しもう」にしておきましょう。

調子の悪い時
調子が悪くなったからといってふりだしに戻ったわけではありません。
このような時は「悪いなりの過ごし方」をしていくと良いのです。

悪い時はどのようにすれば良いかを学ぶ機会としましょう。
これからも波はあるのですから、悪い時の立ち直り方を覚えておかないといけませんよね。

調子が悪い時ってどんな考え方しています?解決しないことをいつまでも考えていませんか?
どんな風に行動していますか?「やる気がおきない」といって寝込んでいて、さらに嫌なことばかり考えて悪化していませんか?

調子が悪い時って自分の考え方やふるまいのクセが出るもの。
今度起こる波にそなえ、考え方やふるまいをよりよい方向にかえていく練習をしていきましょう。
次の波の時はもう少しマシに過ごせるようになります。

良い時と悪い時があるのを受け入れて、それぞれどうしていったよいかを学ぶ。
そうすることで気分の波は小さくなってきますよ。

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考えたくないことを考えてしまう!そんな時の対処法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「不安なことを考えないようにしよう」「気にしないようにしよう」って思っても考えてしまう。
そんな時に「考えない方法」を求めて、本を読んでもネットで調べたことを実践してもうまくいかないものです。
なぜなら考えないようにしようとすればするほど、考えてしまう特性が人にはあるから。

基本的に「〇〇しないようにしよう」という目標設定をするとうまくいきせん。

嫌なことを考えないようしよう
食欲のことは忘れよう
不安なことは気にしないようにしよう
失恋した相手のことは忘れてしまおう

うまくいかなかった経験ありません?

出てくる嫌な考えを止めることってできないんですよ。
ここはおさえておかなくてはいけません。
ではどうすれば良いのでしょうか?

考えたくないことはそのままにしておく
考えないようにしようと思うと考えが増えてしまいます。
だから、浮かんできたらそのままにしておくのがベター。
「あのことが浮かんできたな」って。
否定も肯定もしないでおきましょう。
ジタバタせずに自分の気持ちを素直に受け入れるのが大事。
これは心理学の実験でも確かめられている事なんです。

じゃぁ、浮かんできたものをそのままにした後はどうしたらよいか?

「考えこむ」かわりに「〇〇する」のように何か別の行動をしていきましょう。
嫌なことを考えてきたら〇〇をする。
嫌なことを考える時って、時間がぽっかり空いた時が多いので、そのような時間帯に何かをすると決めておくとよいです。

何かをやっていても嫌な考えが浮かんできたら?
浮かんできたからといって、やっていることをやめるとさらに考えこみます。
基本的に嫌なことを目の前におくイメージで、今やっていることをやり続けましょう。
ここが踏ん張りどころです。
こういう時にテレビや読書はうまくいかないことが多いです。
他の活動をすることがおすすめです。

また五感に注意を向けていってもいいでしょう。
掃除やっている時なら掃除機の感覚、音、ゴに気づく。
散歩している時なら、風景、周囲の音、歩いている時の足の感覚に気付いてみる。
100%集中できなくても良いのです。
これはちょっと特殊な練習が必要かもしれません。
興味のある方はご相談にきてください。

嫌な気持ちは受け入れる。
〇〇しない、ではなく、〇〇するに注意を向ける。
嫌なことばかり考える人は実践してみましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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強迫行為の扱い方―「一回だけ」が悪化を招く!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「一回だけやって終わろう」が強迫性障害を悪化させる。
手洗い、確認、しっくりしないことなど、何度も繰り返してしまう強迫性障害。
一度強迫行為をやったら止められないものです。

一回やると一時的に安心しますが、その後もっとやらないと気が済まなくなります。
麻薬と同じようなもの。

「普通の人だってやるでしょ」
こんな風に考えて手洗いや確認をしているとなかなか良くなりません。

下手に強迫行為を減らそう、と思って挑戦するともっとやりたくなるのです。
中途半端な我慢の仕方をすると、強迫観念はもっと強くなる性質があります。
「やっぱり我慢すると悪化する。つらいだけだ」となり、挑戦する気が失せてきます。

一回だけやってやめる、って全然やらないよりも、実はハードルが高いもの。

「あと〇〇回だけ手洗い(確認)しよう」って少しずつ強迫行為を減らそうとして努力して、強迫行為が減ってくる人もいます。
しかし、以前よりよくなったけれど、改善が途中で止まっていませんか?
例えば以前は5時間入浴していたのが1時間になった。
これは大変な努力ですが、ここで前よりマシになったからといってそのままのやり方でやるとうまくいかなくなります。
また容易に悪化しやすいのです。

「時々強迫に囚われる」ってのは良いのですが「以前よりマシになったけれどいつも強迫やってる」ってのは良くなっていない可能性があるので注意してください。

減らすのではなく、やらないってことが大事。
「不安だけど後で手洗い(確認)すればいいや」ってのもダメです。
「そんなことできたら苦労はないわ~!」っていう声が聞こえそうです。
ごもっとも。
もちろん最初から完璧にやらないなんてほとんどできません。
できるところから始めていきましょう。
その時は低いハードルでも良いので、強迫行為をしないで不安に挑戦していくのがコツですよ。

「一回だけ」は強迫の悪化のもと。
きちんとポイントをおさえていけば強迫は良くなります。

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