「 心理テストについて・実験 」一覧

人が多くなるとサボる

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「みんなで力を合わせてやりましょう」

なんて言われます。

一人でできないことも、みんなで力を合わせるとできることもあります。

しかし、みんなで力を合わせようとした時、みんな一生懸命全力でやっているのか、という疑問ありません?
「誰か手抜きしてない?」
とか。

人間不信になりそうな問いかけですね・・・。

心理学の実験でこんなものがあります。

綱引きをする時の、個人が出している力を、一緒に綱を引いている人数別に調べました。

そうすると
2人で綱を引くときは93%の力が出て
3人では85%
8人では49%

という結果になったのです。

他にも似たような実験があり、世界中で同じような結果が出ています。

これを「社会的手抜き」と言います。

社会的手抜きは、男性より女性が多くて、集団主義の国より個人主義的な国の人の方が多いそうです。

何かみんなでやろうとしたとき、人数が多くなると
「自分がやらなくても・・・」って思ってしまうのかもしれません。

自分一人だけだとサボれませんからね。

人が多い時に「手抜き」していませんか?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


選択肢が少ないとよいことがあります

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

選択肢が多いと良い、ということはあります。

カウンセリングでも考えの選択肢を増やしていく練習をしたりします。

しかし、選択肢が多すぎると何をどのように選択していったらどうか迷うことはありません?

日常生活で「何食べたい?」と聞かれるとか。

何か食べたい時に「何食べたい?」と聞かれるのはよいけれど、そうでないときは困りますよね。

「なんでもいい」
と言いたくなる。

実際に心理学の実験で、多くの24種類ジャムを販売しようとした時と、6種類のジャムは販売しようとした時では6種類のジャムを販売したほうが売り上げが良かったのです。

この実験の結果が示すように選択肢が多いって意外に面倒なことも多いんです。

このことを応用するならば「何を食べたい?」と相手に聞くよりは「パスタとお寿司だったらどっちがいい?」と聞いた方が相手が選びやすい、ということもあります。

ただしこれは相手が「なんでもいい」「どうしてよいかわからない」と思っている時に有効で、相手が「こうしたい」と思っているときは有効でないことがあるので注意しましょう。

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思い出はウソかも

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

人と話していて昔のことを「言った」「言わない」と喧嘩になったことはありません?

これは水掛け論となってしまい、相手を責める結果となることがほとんどでしょう。

お互い自分の記憶が正しいと思っているので。

ところが、自分の記憶を疑ったことってあります?

時に人って勝手に記憶を作り出すことがあります。

例えば以前の記事でちょっとした実験を書きました。

この実験はややお遊びの側面がありますが、このようなことは日常生活でたくさん起こっていると思います。

ウソをつくつもりもなくても、人の記憶が歪められていることがあるのです。

これは虚偽記憶(false memory)と言われています。

欧米では裁判の証言などで数多く報告されていますし、様々な心理学実験でも確かめられています。

ちょっとした前のことでも、このようなことが起こるのです。

これがもっと昔のこととなると、さらに怪しくなります。

つまり「思い出」も勝手にストーリーが作られている可能性があるのです。

良い方向にも悪い方向にも。

良いと思う思い出は歪んだままの方が良いとは思いますけど・・・。

もしかしたらあなたの「思い出」は虚偽記憶かも?

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母の日のプレゼントを喜んでもらテクニック?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今日は母の日ですね。

プレゼントはみなさんどうしていますか?

以前の記事のホワイトデーのプレゼントの効果をあげるためにはでは、プレゼントを贈るときのコツについて書きました。

でも母の日は感謝を伝える日なので小手先のテクニックをあれこれ考えたくはないですよね。

感謝されたくてプレゼント贈るわけではないですし。

なんでもよいから素直にプレゼントを渡すことが大事なのかもしれません。

しかし・・・それでも喜んでもらいたいという人は心理テクニックを使ってみては。

その心理テクニックとは・・・
プレゼントを渡すときには、一言でも良いので、メモや手紙を渡しましょう。

「なんだ・・・」と思いませんでした?
しかし、これがバカにできません。

心理学の実験では、何かを頼む時に簡単な手書きのメモを付け加えたほうが、承諾してくれる確率が上がるというものがあります。

どうやらメモに心配りや手間暇かけたような印象を与えるようです。

母の日は何かを承諾させるわけではないのですが、プレゼントにもこのことを応用できるでしょう。
メールではなく、手書きでやることをおすすめします。

その小さな心配りが親密感を増幅させます。

常識的すぎて拍子抜けしてしまうことがあるのかもしれませんが大事なことです。

これは普段の人間関係でも使えますよね。

テクニックとして考えると抵抗がある人もいると思いますが、普通に喜んでもらえると思いますので、ただプレゼントを渡すだけでなくたまには手紙(一言で良いので)を書いてみてはいかがでしょうか?

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洋服を買わせた後に、小物をすすめる理由

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

洋服を買う時、例えばスーツなどを買う時に、店員からスーツの後に小物をすすめられませんか?

もちろん、小物を買わせるのが目的ですが、スーツの後に小物ということが店員がやる基本です。

なぜならば、スーツはだいたい値段は高いものです。
そして小物は安い。

最初に見せたものが高くて次に見せたものが安い場合、実際以上に2場面に見せたものが安く感じるのです。

2番目に見せるものが1番目のものと異なっている場合、必要以上に異なって感じる錯覚をコントラストの原理といいます。

この原理を利用しているの典型が高い服を買わせた後に小物をすすめるというものです。

洋服屋さんでいらないと思っていたものを買う傾向がある人は注意が必要ですね。

ひっかからないためには、買おうと思ったもの以外は買わないと決めておくことです。

そして、この店員はコントラストの原理を利用しているんだなぁって思ってください。

それでも洋服を試着したあと、店員は靴を合わせようとしたり、小物を合わせようとしたりすることがあります。

これは親切でやっているのではなく、買わせるためにやっているので気をつけましょう。

こう考えると、洋服屋さんの店員って信用できなく感じちゃいますけど。

余計なものを売ろうとしない店員さんっていないかなって思ったことありません?

そういう人から買いたいなぁって思うのは私だけでしょうか。

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マイナス思考の人に「あなたはマイナス思考」と言ってはいけません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「あなたって消極的な人ですね」
など、「あなたは~な人」って言っていることありません?

人は「あなたは~な人」と人にレッテルをつけられると、実際にそのように行動する傾向あります。
よく「ラベリング・テクニック」と呼ばれるものです。

「消極的」とレッテルを貼った本人は「積極的になってほしい」という願望からいっているのでしょう。
しかし、相手は人から「消極的」と言われ続けると、「自分って消極的なんだな」って思って、さらに消極的になってしまうかもしれません。

人から「マイナス思考」と言われれば、「自分はマイナス思考なんだ」と思ってしまいますよね。

ですからマイナスのことを言っている人に対して「あなたはマイナス思考だ」と言うのはさらにマイナス思考を促進させるのかもしれません。

本来ラベリングテクニックはプラスの意味で使われます。

「あなたは投票に行く意識の高い市民」と言われた市民は実際に投票に行く確立が高くなったという、有名な心理学的実験があります。

ですから消極的というレッテルを張るよりは「あなたは本当は自分から行動できる人」というレッテルをはってあげると、そのようにふるまうようになっていくかもしれません。

さて、このラベリング・テクニック、様々な場面で使えそうって思いませんか?

子育て、部下への接し方、夫への接し方など。

これまでマイナスのレッテルを貼っている人に対して、ラベリング・テクニックを応用してみては?

「ほめる」に近いのですが、「ほめる」よりはやりやすい人もいるようです。

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親切にしてあげると、親切にされます

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自分の行いは自分に返ってくる

このような言葉って、いろんなところにありますよね。

人にやさしくすることで、人からやさしくされてくるとか。

いやいや。与えたって返ってこないことはあるよ
と思って人もいるかもしれません。

それもそのはず。

この類の言葉は、ギブ&テイクのような言葉ではないのです。

まぁ、この辺りは私の専門ではないのでこれくらいにして。

心理学的にはこれに近いこととして「返報性の原理」というものがあります。

「返報性の原理」とは贈り物、招待、親切にされた、など恩恵を受けた場合、その人にお返しをしなければならないという人間の傾向です。

心理学の実験で、隣の人にジュースを買ってきてあげた後に、チケットを買ってほしいと頼んだところ、チケットの売上枚数が上がった(実験の内容についてはかなり簡単に説明しています)、というものがあります。

この返報性の原理を利用して、試供品とか、無料プレゼントとか、物を売るために使われていることが多いのです。

もらったら返さなきゃっ、ていうものですね。

悪くいえば人の罪悪感につけこむ、ということでもあります。

これを人間関係に使うとすれば「自分の行いは自分に返ってくる」というのはある程度、心理学的には正しいとも言えるのではないのでしょうか。

また「時間が経つと恩恵を受けた側はしてもらった価値を低く見て、恩恵を与えた側はしてあげた価値を高く見る」という実験結果もあります。

とすると「与えたって返ってこない」ということも、ある意味で心理学的には当たっているのかもしれません。

こんな原理を利用する人なんて信用ならない!と思った人いませんか?

私の印象ですが普段の人間関係で戦略的に返報性の原理を意識して人に親切にしている人って、本当に親切な人が多いです。

一つ頼みたいことがあれば10以上は相手に与えてます。

戦略とわかっていたって、協力したくなります。

そこまでされれば、単なる親切な人にしか思えません。

だから返報性の原理を意識して親切にしようとするならば、中途半端ではなく、徹底的に親切にしてあげると、きっと良いことがあると思いますよ。

ただし返報性の原理は詐欺などにも使われるので、知らない人から親切にされたらご用心を。

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交渉するのはいつが良い?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

ランチョンテクニックって知っていますか?

食事をしながら人と交渉するとうまくいきやすいのです。

食事=快楽ということができ、一般的にはポジティブなもととらえられます。

食事とその時の話した内容が結びついて、話した内容がポジティブに感じられるそうです。
パブロフの犬の原理と似ています。

ランチョンテクニックは心理学実験で確かめられています。

政治家さんが料亭とかで何かやったり、企業などで接待をするのはその効果を狙っていると言えます。

世界中で行われている有名なテクニックですね。

ということは、何か交渉したい時は食事中にすると良いことになるのです。

しかし私の場合、学会などで製薬会社さんが主宰するランチョンセミナーに何回出ても、主催した製薬会社さんを思い出せません・・・。
セミナーの内容も・・・。
もの覚えが悪い私にはランチョンテクニックは効きにくいのでしょうか・・・。

まぁ、いろんな要因があると思いますので絶対効く!ということではありません。

理屈としては、おいしくない食事が出たら逆効果になるのでご注意を。

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言うことを聞いてほしければその前に褒めましょう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

褒めることが大事と言われています。

人は褒めなきゃ育たない。
褒めることで信頼関係がうまれます。

わかっちゃいるけれど、悪いところばかりに目がいってしまう。

それでも褒めることは大事です。

こんな実験があります。

小学生を対象に以下の3つのグループにわけて、足し算の問題を解いてもらいました。
①成績に関係なくほめる
②成績に関係なく叱る
③何も反応しない

結果は①のグループが成績が伸び続けました。
②のグループは途中までは伸びました停滞、
③のグループは変化なしでした。

褒めるって「わざとらしくて嫌」って言う人もいますよね。

実は嘘の称賛でも効果があることが実験で確かめられています。

嫌みっぽい、セクハラめいたことでなければ、褒めてマズイことはあまりありません。

人間は信頼できる人の話は受け入れやすいもの。

相手に言うことを聞いてほしい時は、日頃から相手を褒めて信頼関係を気づくことが大事なのです。

今日から家族・友人・同僚など一日一回は褒める練習をしてみてください。

結果はでないけれどがんばっているところ、普段から当たり前のようにやっているけれど大変なこと、その人が密かに主張しているところ、などを褒めると良いかもしれません。

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ホワイトデーのプレゼントの効果をあげるためには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今日はホワイトデー。

駅ナカではケーキやお菓子を買い求める男性で前に進めないくらいでしたね。

当日に買う人が多いのですね。

バレンタインデーのお返しをした人も多いではありませんか?

お返しといえば、以前に紹介した「返報性の原理」。

「返報性の原理」というのは、他人から何かしてもらうとお返しをしなければならない、と思ってしまう人間の傾向のことです。

そういう意味ではお目当ての男性がいた場合、バレンタインデーの時にあげておくと、返報性の原理が働いてなにかをもらえるということになります。

心理学の実験では、このプレゼントの渡し方が返報性の原理を高めると、いわれています。

実験の一つとしてレストランに行った帰りに、店員からお口直しのキャンディを渡して、チップの違いを調べるものがありました。

当然、キャンディを渡した方がチップが多い結果となりました。

さらにキャンディを普通に2個渡した人よりも、一個だけキャンディを渡した後、テーブルから離れるそぶりをみせて、戻ってきてさらにもう一個キャンディを渡した方がチップが多い結果となったのです。

つまり意外性のあるプレゼントをした方が、効果が高いと言えるのでしょう。
自分ではなく「相手にとって意外性がある」ということが大事です。

もうホワイトデーが終わる時間ですが、これからプレゼントを渡す人は、ちょっとしたサプライズをしかけながら渡して、相手に何かをお願いすると、言うことを受け入れてくれる・・・かもしれません。

もちろん、そのサプライズが相手の気に入らないものであれば逆効果ですが・・・。

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