【社交不安症】電話対応が苦手な人がやるべきの3つのコツ

浦和すずのきクリニックの鈴木です。

電話で話すことが苦手。

仕事で電話をとらなくてはいけないと思うと激しく緊張する。

お店に電話をするのが嫌で嫌で仕方がない。

このような症状でお困りの方は「社交不安症」かもしれません。

社交不安症は人前で緊張したり、視線を気にしたり、人から否定的に思われるのでは?と不安になる病気。

「対人恐怖症」といわれることもあります。

いくら「緊張しない方法」「自信をつける方法」「電話がうまくなる方法」をやろうとしてもうまくいかないのが特徴。

社交不安症の治療はお薬と認知行動療法が有効といわれています。

今回は治療法の中でも認知行動療法的の中からすぐに実践できそうなコツを3つピックアップしてみました。

社交不安症とまでいかなくても、電話が苦手な人全般に使えると思うので参考にしてください。

 電話が嫌なのは他人から否定的に思われそうだから

電話が苦手な理由は

・電話相手に否定的に思われているのでは?と考える

・仕事などで電話を出た時に周囲に聞かれるのが嫌

・上記の2つの組み合わせ

がよくあるパターン。

共通しているのは「電話対応で他人から否定的に思われる」という心理。

苦手意識があるから電話を避けるなどして、なんとなくごまかして生活していくのですが、避けられない事態になると苦痛を感じてつらくなります。

電話が苦手な人は「内気な性格だから」と思ってそのままで過ごしている人が多いです。

だからなかなか治療に結びつかない。

小学生~中学生くらいからずっと悩んでいる人も多いです。

社交不安症は自然には治りにくいと言われています。

 電話対応がうまくなるだけでは改善しにくい

だいたいの人は対処法として「電話対応がうまくなる方法」とかテクニック的なことや「自信がつく方法」など自己啓発系の本を読むなどします。

ちょっと苦手なだけならばテクニック的なことを学び、練習をすることで改善していくことはあります。

しかし、社交不安症の人にとっては「なんとなくやれそうな気がする」って感じにはなっても、あまり改善しません。

その理由は先述のように社交不安症は「他人から否定的に思われる」が特徴だから。

いくらうまく話せるようになっても「他人から否定的に思われるのでは」という思考が強ければなかなか改善しないんです。

例えば、話ことを職業にしているプロの人が社交不安症になることがよくあるんです。

また「他人の目を気にせず、自分は自分と思おう」と言い聞かせる系のものは、せいぜい栄養ドリンク程度の役割しかないので、あまり効果は期待できません。

もちろん全く話す技術が必要がないわけではありませんが、電話対応が極度に苦手な人は他人に否定的に思われる恐怖を克服していくことが大事。

では克服していくにはどうしたらよいのか?3つのコツを説明します。

 ①事前準備をやりすぎない

電話をすることを考えると、電話に出る前から不安になりませんか?

予期不安といわれいます。

予期不安があると、

→緊張が強くなる

→電話のことばかり考える

→他のことが考えられないのでもっと緊張が強くなる

→電話に出た時にうまくいかず落ち込む

というパターンになります。

このため予期不安への対応は知っておくべきです。

予期不安が強くなる原因の一つは事前に準備をしすぎること。

・自宅で何度も電話対応を練習

・電話対応について調べまくる

・どうすればよいかばかり考える

・電話の前にリラックスしようとることばかり考える

これらの準備をするということは不安なことをずっと考えることになり予期不安を悪化させるのです。

リラックスしようとしてリラックスできます?

むしろリラックスできない自分にさらに不安になりませんか?

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もちろん準備をすることがダメなわけではありません。

必要なこともあるでしょう。

しかし、予期不安が強い人は準備をやりすぎてしまうのです。

自分がやりすぎている事前準備をピックアップして、やりすぎているところは減らしていきましょう。

「事前準備をしなかったら大変なことになるのでは」と不安なら、事項を実践します。

 ②完璧な対応でなくても大丈夫と実感する

電話が苦手な人は完璧な電話対応でないとダメだと考えています。

そうでないと否定的に思われると考えているから。

ちょっとでもどもったり、緊張が伝わったら電話相手や周囲に変だと思われるとか。

「変だと思われる」など他人から否定的に思われることの恐怖は、本当に変に思われているか実験してみるが一番よいです。

極端なことをいえばわざとどもってみる、という実験をするのもよいかもしれません。

どもったらどうなりそうでしょうか?予測してみてください。

「周りからクスクスと笑われる」と予測したらなば、本当に予測通りになるかやってみましょう。

やってみるとわかりますが、予測通りにはなりません。

それがわかると「ちょっとどもったくらいでは人は何とも思わない」と考えられるようなります。

完璧な対応ができなくても大丈夫って思えたら楽ですよね。

①の事前準備でも「リラックスとか事前準備をしないと大変なことになる」と考えているなら、本当にそうなのかやってみると事前準備が必要がないことが実感できます。

 ③アンケート調査してみる

「クスクス笑われなかったけど、心の中で思っているかもしれない」と考えたなら、友達や家族などに「電話対応でどもってたり緊張していた人をみたらどう思うか?」とアンケート調査をしてみるとよいかもしれません。

調査をする前に周りはどう答えるか予測しておきましょう。

「ダメなやつで馬鹿にすると答えるだろう」とか。

5~10人くらいの人に聞いてみるとよいですね。

これもやってもらうと自分の予測がはずれて、周りはなーんも思っていないことに気づきやすいです。

「本当にそうなの?」と思った方!

あなたはラッキーです。

そんな人ほど効果は大。

自分が思っていたのと実際のところとのギャップが大きいほど効果は上がります。

実践してみてください。

 まとめ

上記の対処法は何度も何度もやって改善していく方法なので、地道にやっていきましょう。

少しずつ「そこまで他人から否定的に思われないかも」と考えられるようになってきます。

なかなかうまくいかない場合は認知行動療法のカウンセラーのもとで練習することをオススメします。

カウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックのホームページをご覧ください。
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