DV加害者にならないために 怒りをコントロールする6つのコツ

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浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

夫婦、恋人関係などパートナーとの怒りのマネジメントは重要です。

DV(ドメスティックバイオレンス)に代表されるように、怒りコントロールすることが難しいことで問題になることがあります。

ところが、どう怒りのコントロールをしたらよいかわからないって人も多いですよね。

今回はパートナーと関係で怒りのコントロールをする初歩的な6つのコツを紹介します。

DV加害者になりそうなくらい、怒りの感情のコントロールが難しい人は参考にしてください。

実践することで暴言・暴力以外の対応ができるようになり、パートナーとの関係も改善しやすくなるでしょう。

 ① 怒りのきっかけを記録する

イライラするのはどんなことがきっかけになることが多いでしょうか?

きっかけを知ることで今後の対策をどうするかを考えることができます。

これを把握しないと、何にどう対処したらよいかわからないものです。

そのためには「怒り日記」をつけるといいです。

どんなことがきっかけで、どんなふうに考えて、どんな行動をして、結果どうなったか。

このあたりを記録することで、対策を考えられるだけでなく、自分を客観的にみる練習にもなります。

② イライラが絶頂の時は距離をとる

怒りがマックスになっている時は冷静な話し合いができません。

言い方をいくらマイルドにしようとしても、攻撃的にしか聞こえないのです。

このためイライラが頂点に達している時は、相手と距離をとり、別の場所で落ち着くまでまっていた方が得策です。

落ち着いたら、話し合った方がよければ冷静に話し合い、流してよい内容であれば流しましょう。

③ 考え方のクセを柔軟にする

怒りやすい人は考え方のクセが強く出ています。

代表的クセは白黒思考・完璧主義。

「あなたは○○するべき」が口癖。

中間の考え方がないので、折り合いをつけにくく、攻撃的になりやすいです。

白黒ではなく中間の選択肢も考えていきましょう。

「あれか、これか」ではなく「あれも、これも」という視点が大事。

白黒思考の人は妥協するのが苦手ですが、暴言・暴力になってしまうより、中間の考え方をすることで良い結果を生むことが多いです。

④ モノにあたる・大声を出すことは怒りを強くするのでやめる

モノにあたる、大声を出す行為をすると怒りがどうなると思います?

実は怒りが大きくなるんです。

スッキリすると思ってしまうんですが、違うんですよ。

様々な研究からわかっています。

つまり暴力も同じ。

暴力を振るえば振るうほど怒りは大きくなります。

では、どうしたらよいか?

基本的には落ち着かせる行動をとるとよいです。

怒りを発散するのではなく、落ち着くような怒りとは逆の行動をとることにより、気持ちは収まりやすくなります。

ここがポイントですよー。
例えばこちらの記事に紹介している呼吸法なんかがお手軽です。

無になろうとしてもなれない

⑤ 話し合いは勝ち負けではないことを意識する

話し合いになった時に、勝ち負けにこだわると怒りがこみあげてきます。

自分の意見が通らない=負けとなっていませんか?

自分の意見が通るまでネチネチと相手を追い詰めていませんか?

いくら冷静に話し合っても、意見が平行線のことが多いもの。

意見が通ったとしてもパートナーとの関係は悪くなるだけ。

自分の要求水準を下げる、グレーな結論もOKにするなど妥協策を考えた方がよいです。

話し合いは勝ち負けにこだわらないようにしましょう。

⑥ アイメッセージを使って話し合いをする

イライラしていると攻撃的な言い方をしてしまいます。

「なんで○○してくれないの?」「○○するべきに決まってんだろ!」とか。

こんなことを話していてもイライラが増すだけ。

対策の一つとして「I(アイ)メッセージで話す」という方法があります。

「私」を主語にして話すのです。

例えば

「なんで○○してくれないの!」

→「私は○○してくれるとうれしいんだけど」

「○○するべきに決まってるんだろ!」

→「私は○○した方が良いと思うんだけどどう思う?」

こんな風に「私」を主語にすると相手を責めない言い方になりやすいんです。

まとめ

怒りへの対応として初歩的なものを紹介しました。

すぐに効果が出るとは限りませんが、実践することでパートナーとよい関係を築きやすくなります。

一人で実践するのが難しい人はカウンセリングで相談も受けてけています。

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