「 2016年05月28日 」一覧

洗濯を何回もしてしまう不潔強迫の克服法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不潔強迫の人は洗濯で悩むことがあります。
「洗剤をいれたかどうか」を何度も確認したり、洗濯をしたあと何かに触れると洗い直したり。
洗濯に何時間もかかっていることもあります。

洗濯に時間がかかっている不潔強迫の対処はどうしていけばよいのかについて書きます。

洗濯物が汚れるのが嫌ではないですか?

「一回の洗濯にで終わらそう」「洗剤をいれたかの確認を減らそう」
このような方針を立てがちです。
大事なことではありますが、そのような方針だけではうまくいきません。
強迫行為をしないようにしているだけで、不安なことに直面できていないから。

「不安に直面していない?洗濯を一回で終わらせるのが不安なんだけど」と疑問に思いません?
よーく考えてください。
洗濯を一回で終わらせるのが不安ではないハズです。
きちんと洗濯物が洗えていない、汚れがついているのが不安なのです。

不潔強迫の基本の治し方は、不安なものに触れ、キレイにしておきたい場所に広げ、キレイにしようとしないこと、です。
汚れに慣れる練習をします。

人にもよりますが、多くの人は洗濯物が汚れた感覚があると不安です。
その不安に挑戦することが必要でしょう。

このため洗濯物を汚すようなことをしていきます。

洗濯物を触る時に手洗いをしてからやっている人がいますが、それはやめます。
床など自分が汚いと思っているものを触り、洗濯物を干したり、たたんだりしましょう。
洗濯をしても汚いと思える状態にしてしまうのです。

そうすることで何度洗濯をしてもムダってことになるので、洗濯をする回数が減ってきます。

頭の中で「大丈夫だ。汚くない」と安心させてはいけません。
安心させるのも強迫行為です。
汚れがどんどん広がっていくイメージをしましょう。

汚れたと思っている洋服はキレイと思っている洋服と一緒にします。
「全て汚れている」と思えるようになってくると良くなりますよー。

不潔強迫系の治し方はこちらの記事にまとめているので参考にしてください。

不潔恐怖の治し方 3つのステップとコツ

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