パニック障害はどれくらいの時間、不安場面に挑戦すれば良いのか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の人は電車とか高速道路とか苦手な状況を克服することが必要です。
ここで十分に時間をかけることが大事。

電車に一駅乗って「あー怖かった」って繰り返しても、なかなかパニックは克服できません。
もちろん最初のステップとしてはアリですが、それだけやってもダメです。
不安のピークはだいたい10分くらいの間に起こります。
ピークに達し、だんだん怖さが薄れてくる前に電車を降りると、「電車を降りなかったら危なかった」と考えやすくなるのです。
「電車を降りないとダメ」という考えが強くなり、益々怖くなることも。

今回はどれくらい不安な状況にいたらよいのか?について、書いていきます。

不安がどーでもよくなるまでやりましょう

理想は「不安がどーでもよくなるまで」。
最初は1~2時間は必要となるかもしれません。
これくらいやると、不安が強くなって弱くなっていくのを実感することができます。
とにかく逃げずにその状況にとどまり続けましょう。
我慢できないからといって途中でやめると不安はもっと強くなります。

しかし、当然ながら「そんなこと出来たら苦労はない!」となるワケで。
そんな人はまず15~30分、不安な状況にさらされることから始めましょう。
これくらいやると、ある程度は不安に慣れる感覚がわかってきます。

ただし、気をそらすことばかり考えたり、頓服薬を使用したり、練習量が足りなかったりすると、うまくいかないので注意してください。
こちらの記事に書きました。
・パニック発作への不安が下がっていかない3つの理由

まとめ

予想より不安な状況にいる時間が長いと思いませんでした?
パニック障害について対処法は結構出回っていて、練習が必要なのはわかっている人が多いのに、克服できないのはやり方がマズイからです。
きっちりパニック発作への不安に慣らしていくことで、かなりの人が良くなります。
少なくとも15分以上、理想的には不安がどーでもよくなるまで、不安に挑戦し続けましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。