ストレスが心の病気の原因ではないこともあるのです

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

知ってました?
心の病気のきっかけはストレスとは限らないってことを。

病気になると、症状が出た時期に「何か悩み事あったかたなぁ」と考えがち。
で、「これかも!」と無理やりストレスと症状を結びつけるのです。

もちろん、上司から怒られ続けてウツになったとか、はっきりしているものもあります。
その時はストレス状況から離れたり、改善したりすることは必要でしょう。

しかし、実際は大きなストレスとは関係なく症状が出たり、悪くなったりすることがあるのです。
生理・出産・年齢などホルモンバランス、体の病気、薬の影響などなど。
また特定できないものも。

このため無理やりストレスと結びつけなくても良いのです。
ストレスのせいにすると、悪者探しが始まります。

「実は家族関係がストレスだったのでは」
「職場がストレスだったのでは」

ストレスなんて探そうと思えばいくらでも探せます。
全く関係ないかもしれないのに。

さらに
「幼いころの親子関係でこうなったのでは」
「自分に自信がないのが原因では」
「私はアダルトチルドレンだ!」
となると、自己啓発系の変な方向に行きます。

症状を改善するのにそういうのはほとんど関係ないです。
どうしても自己啓発系が好きな人は症状を治してからやることをおすすめします。

無理やりストレスと結びつけると的外れな治療になりやすいので注意をしましょう。

ストレスが関係ないとすればどうすれよいのか?

ストレスと結びつかないと時は、その他の要因もさぐります。
薬だったら薬の調整が必要だし、ホルモンバランスだというなら波の特徴をしていくことが大事だし、体の病気だったら体を治すことが優先だったり。

原因が特定できなくても治療していくことは可能です。
うつでもパニックでも強迫でも対人恐怖でも、悪循環になっていることがあります。

うつ→寝込む→嫌なことばかり考える→うつの悪化
パニック発作→不安な場所を避ける→パニックの悪化
強迫観念→強迫行為(手洗い、確認など)→強迫の悪化
人前で緊張→人前避ける→もっと緊張するようになる

こういう悪循環を把握して、マズイところを改善していくと、症状が良くなることがわかっているのです。
ストレスは何かと考えるより、悪循環は何か?と考えた方がよっぽど治療的です。

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