「 2016年01月 」一覧

睡眠薬を飲んでも眠れない 3つのチェックポイント

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

睡眠薬を飲んでも眠れない。
何年も使用していると「慣れ」が生じるので効かなくなることがあります。
こんな時はお医者さんと相談して薬の調整が必要です。

しかし、眠れないのは本当にお薬だけのせいなのでしょうか?
話を聞いていると「そりゃ、眠れないですよ」ってことが多々あります。
せっかくお薬を調整しても効果を低くするようなしているかもしれません。

睡眠薬を麻酔のように、飲んだらあっという間に強制的に眠れる薬って誤解している方が多いです。

お薬を飲んでも眠れないなぁって人は以下の3つをチェックしてください。

①薬を飲む時間を間違っていませんか?

薬を何度も飲むのが面倒で「食後の薬と一緒に飲んじゃえ!」ってやっていませんか?
24時に寝るのに、20時頃薬を飲んで眠れないって、そりゃそうです。
どれくらい前に飲めばいいかは、多少お薬によっておすすめは違うようです。
お医者さんに「寝るどれくらい前に飲めばよいか?」を聞いて指示にしたがってのみましょう。

②薬を飲んだあと活動してませんか?

結構これやっている人います。
薬を飲んだ後、片づけをしたり、勉強したり、ネットでいろいろ検索したり。
気が付いたら薬を飲んでから1時間たってしまった!って経験ありませんか?
薬を飲んでも目がさえるような活動してたら眠れません。

眠気は体温が下がる時にきます。
体温をあげるような行動は避けて下さい。
薬を飲んだ後は、余計な活動をせず、大人しくリラックスして過ごしましょう。

ちなみに薬を飲んだ後、記憶がないけれど活動している、気分がハイになっているって人はお医者さんに報告しましょう。
薬の作用でそうなっている場合もあります。

③昼寝しすぎていませんか?

昼寝をたくさんしてしまう。また夕方以降にたくさん寝てしまう。
夜の睡眠以外で寝ている時間が多いと眠れないはおかしくありません。

あと昼間の活動が少ない人もそうですね。
運動の習慣がある人の方が睡眠は良くなります。
「体が疲れているのに眠れない」ってことがあっても継続的に運動していきましょう。
疲れているから眠れるとは限らないのです。
運動は「継続」が大切です。

薬を飲んでも眠れない時はチェックです

どうしても眠れない時に睡眠薬に頼るのは悪くありません。
お酒で寝るよりはずっとマシです。
しかし、薬の飲み方が悪かったり、生活習慣がまずかったりで、薬を飲んでも眠れないこともあるのです。

薬を飲んでも眠れないって人はチェックしてみてください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


手洗いや確認をやめたら不安。でも悪化することはありません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の治療は、自ら不安なことに直面してもらいます。
手洗いをやめてもらったり、確認をやめてもらったり。
強迫性障害に一番効果がある認知行動療法のやり方です。

そこでよくでる質問。
「強迫行為(手洗い、確認など)をしないってとても不安です。逆に悪くなったりおかしくなったりしませんか?」

不安がいくら強くなっても問題なし(最初は苦痛ですが)。むしろ今のままの方が不安定になる

はい、おかしくなりません。
苦痛はあるかもしれませんが、おかしくなることはありません。
その苦痛も治療を続けていくうちに減ってきます。
むしろ、強迫行為(手洗い、確認)を続けて行く方が、精神的に苦しくなってきます。

悪くなることもありません。
ただし強迫行為をやめると、一時的に強迫観念が増えることがあり「悪くなった」と感じるかもしれません。
強迫行為は麻薬と同じようなものと言われています。
麻薬を止めると一時的に「やりたい」って気持ちが強くなり、精神的に不安定になるのは想像できますよね。

ここを乗り越えられないと、あとで我慢していた分を取り返すかのようにもっと強迫行為が増えていきます。
繰り返していくと「やっぱり強迫行為を減らそうとしても無駄だ」と思うかもしれません。
かといって「麻薬をやめるとやりたい気持ちが出てきて不安定になる。だから麻薬をやっていいんだ」とはなりませんよね。

あとこちらの記事も参考にしてください。
「一回だけ」が確認強迫を悪化させる

最後までやり通せば、その不安にも慣れてきます。
そこまでやりきりましょう!

苦しくなったらこちらの記事も参考にしてください。
本当に良くなるの?強迫性障害の認知行動療法について

やり方に自信がない時は認知行動療法の専門家に相談

いくら不安なことをやっても、おかしくなることはありません。
やり通せば状態が悪化することもないです。
ただし中途半端にやったり、途中でやめると強迫行為をもっとやりたくなるかもしれません。

このためできるだけやり方には気を付けた方がよいです。
やり方に自信がない人は認知行動療法専門のカウンセラーのもとでやることをおすすめします。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


カウンセリングはライ○ップと同じ筋トレだ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつや不安の対処方法をカウンセリングではお話しています。
その時によくある質問がコレ。

「この対処法っていつまでやればよいのですか?以前はこんなこと気にしていなかったし」

困ったことがあったから対処法を学びにきた。
しかし、元気になったら良くなったらもうやらなくてもよいのでは?と疑問に思うようです。

質問の答えは「ずっとやりましょう」。
「え~!ずっとなんてやだなぁ。気が遠くなる・・・」と思いません?

まぁ、それも無理がありません。
面倒ですしね。でも必要なものは必要なんです。
そんな人はどう考えていけばよいかを書いてみました。

カウンセリングは筋トレ方法を学びに来ているのと一緒

想像してください。
あなたは暴飲、暴食、運動不足から、血液の値が悪くなりました。
健康のため、食事に気をつけて、運動をして、規則正しい生活をこころがけました。
そしたら血液の値も改善。

さて「血液の値が良くなったらから、暴飲、暴食して、運動しなくてよい」となります?
ならないですよね。

多くの人は体の健康を保つのはずっと健康を意識した行動が当然だと考えます。
健康食品、運動、美容、サプリメントを続ける人いますよね。
もちろん継続は難しいのですが、そこに異論を唱える人はいません。

しかし、心の健康についてはなぜか「ずっと意識して気をつけること」とすると抵抗感をもつのです。

心の健康も一緒。
どのような心持ち、行動をしていけば、元気でいられるか?
これを意識して生活することっておかしなことではありませんよね。

「だって心の対処法なんて昔はやらなくても元気だったし、周りの人もやっていない。この対処法をやっているうちは自分は病気のレッテルを張られているような気がする」って考える人もいます。

心の対処法を健康的な食生活と運動に置き換えてみましょう。
「健康的な食生活や運動をしなくても昔は元気だったし周りの人も暴飲暴食している人もいる。適度な食事と運動をやっているうちは病気のレッテルをはられているような気がする」。
おかしいと思いますよね。

カウンセリングで心の対処法を学ぶって、ジムのトレーナーが効果的な体の鍛え方を教えたり、栄養士がバランスの良い食事メニューを提案しているのと同じなんです。

話題のライ○ップと同じ。
もちろんリバウンドがないように気を付けますけど。
カウンセリングを病気への対処だけではなく、心の健康を維持するためのモノって考えてみましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


広場恐怖症の克服方法 パニック障害の治し方

浦和すずのきクリニックの鈴木です。

典型的なパニック障害では、パニック発作が起こることを恐れ、行けなくなる場所が出てきます。
バス、電車、会議室、レジ、美容室、映画館が代表例。

特定の場所を不安で避けるようになることを「広場恐怖症」と言います。
一般的な意味での「広場」が怖いわけじゃないですよ。
むしろパニックの人は狭くて逃げられない場所が怖いかと。

この広場恐怖症の克服方法をご紹介します。
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目標が達成しやすくなる5つの心理学的ポイント

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

新年になったので、何か今年やってみたいことの目標を立てると良いです。
体を鍛えたい!
勉強したい!
資格とりたい!
遊びたい!

どうせやるなら目標は達成したいですよね。
心理学でもこのことは研究されていて、効果的な方法があります。
今回はポイントを5つご紹介します。

ポイント① 目標は具体的に、○○する
できるだけ達成したいものを具体的にしていくと良いです。
また「○○しない」ではなく「○○する」とするのがポイント。
こうすることで、何をどうするかがわかりやすくなってきます。

「孤独から抜け出したい」→「人と会う機会を増やす」
「やせたい」→「運動する」
「嫌なことを考えないようになる」→「外出する機会を増やす」

ポイント② 無理な目標は立てない
何にも運動していなかった人が「毎日10キロ走る」なんて目標立てても続きません。
最初は90%以上の確率で出来そうなものにしましょう。
物足りなければ、きつくすればいいので。

「週に一回自宅の周りを走る」とか。

ポイント③ 実施方法も具体的にする

いつ、どこで、だれと、どれくらいやるかをできるだけ決めましょう。
決めることで実行する確率が高くなるんです。

「周囲に一回自宅の周りを走る」→「土曜日の10時に一人で○○公園の周りを1周走る」

ポイント④ 達成を妨げそうなものの対策を考えておく
まぁ、そんなスムーズに達成できないこともあるでしょう。
「面倒だなぁ」「忙しくてつい」とか。
出来ない時の言い訳に対してどう対処していくかを考えておくと良いです。

さぼれないように「家族と一緒に走るようにする」とか。

ポイント⑤ チェックして公開する
達成度具合を紙やスマホなどでチェックする習慣にすると良いです。
それを人が見える場所に貼っておくとよいです。
ネットで公開してもよいかもしれません。
人ってすぐにサボりそうに生き物なんです。
チェックして他人に公開することで、やろうと意識しやすくなります。

まとめ
心理学の研究結果で効果のある目標の立て方はこれだ!

①目標を具体的に
②無理な目標は立てず
③実際にやることも具体的にして
④問題が起こりそうな時の対策を準備し
⑤実行できたかチェックしたものを公開する

今年の目標はこれを参考にして立ててみましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。