心の病気の家族必見!「病気の理解方法」入門

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

心の病気をもっている人のご家族から出る質問の一つ。
「どうやって本人のことを理解すればよいのですか?」

家族が心の病気に理解を示すことは大事。
しかし病気になった本人しか、わからないことがあります。
そこでギャップが生じて「どうしてわかってくれないの!」ってお互いに不満がたまるのです。

なぜ「理解できない」となるのか?
理由の一つは「自分の基準で考えているから」。

「そのまま理解する」が大事

例えばうつ病で寝込んでいる人がいるとします。
それに対してご家族が
「私だったらこんな時外にいって買い物して気晴らしすると気分が良くなる」
「そんな落ち込むことくらい私だってある」
「みんなそうなんだ」
こんな感じで自分の基準でモノゴトを理解しようとしてしまうのです。

だからアドバイスは「気晴らしでもしてきなよ」「誰だってそれくらい落ち込むよ」ってなってしまう。
これだと「何やってもつらいのをなんでわかってくれないの?」ってなってしまいます。

ではどうすれば良いのでしょうか?
単純な方法があります。
そのまま理解すること

私は大根が苦手です。
そんな私に対しどう思います?
「え!なんであんなおいしいものを?おでんとかおいしいじゃない。理解できない!」ってよく言われます。
好き嫌いが多そうな難しそうなヤツって勝手に想像されます。
そのまま理解してもらいたいんです。
「大根が苦手なんだぁ」って。

「気分が落ち込んで何にもできない、気晴らしもつらくて」って言っている人がいたら、
「気分が落ち込んで、気晴らしもつらい状態なんだ」って理解する。
「ドアノブを触ると汚いと思って手を洗ってしまう」って言っていたら
「ドアノブを触ると汚く感じて手を洗ってしまうんだ」って理解する。

そこで「自分だったら」「フツウは」って考えない。
「本人はそう思ってるんだ」ってそのまま理解する。

アドバイスは控えましょう。
伝えるとしたら、そのまんま理解したことを伝えてあげる。
「気分が落ち込んで、気晴らしもつらい状態なんだね」って。

それだけ!?って思いませんでした?
余計なアドバイスするくらいだったら、それくらいの方が良いです。

理解した(と思っている)ことを伝えてあげると、「そうそう」と思うか「いや、それは違う」って軌道修正してくれるかもしれません。

やってみてください。思ったより難しいハズ。
ついつい「自分だったら・・・」「世間一般ではこう考えるハズ」「こうするべき」にとらわれるものです。

「自分だったらこうするけど」とか
「フツウはこうなんじゃない!」とか
「本にはこうやると良いって書いていたよ」とか
「どうして私の気持ちがわかってくれないの?あなたのことを思って言ってるの!」
って言ってしまい、
「理解できない」「理解してくれない」とお互い思うのです。

よく「本人の話をきいてあげましょう」って家族用の本に書いています。
「そのまま理解する」って「話をきく」ことにもなるです。
単純だけど難しいもの。
家族も完璧を目指さず、やれるところからやっていきましょう。

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