完璧主義と白黒思考の対処法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

常に人前では完璧でなければいけない。
やると決めたらちゃんとやる、そうでなければやる意味がない。
こんな考え方を「完璧主義」「白黒思考」なんていいます。

「~するべき」が口癖。
良い悪いをはっきりさせようとします。

よく悪者扱いされる白黒思考と完璧主義。実はいつも悪いわけではありません。
安全管理をきちんとしなければいけないお仕事なんかは役に立ちます。
手術なんかで「ミスがあってもいいじゃない」って思って仕事されていたら嫌ですよね。

しかし、この考え方が悪循環になる場合もあります。
他人に対しては厳しい態度をとり、「~するべきじゃないの!」ってイライラしやすくなる。
自分に対してはちょっとでもダメだと「失敗」「ダメ」とみなして自信がつかない。

自分が完璧主義や白黒思考に囚われていると気づいたら、考え方を柔軟にしてみる練習をしてみましょう。
練習の基本は白か黒かではなくグレーがないか考えてみること。

「専業主婦であれば家事は完璧にこなすべき」と考えると苦しくなります。
「完璧じゃなくてもできるところをしていけばいい」など中間の部分を考えてみましょう。

グレーって何?ってわからないって思ったら、言葉を変えてみるとヒントになるかもしれません。
「~するべき」「~でなければ意味がない」を「~するにこしたことはない」に変換してみましょう。
「毎日掃除をすることにこしたことはないけれど・・・そうでなくてもいいよね」とか。

他人に対して「~するべき」と言いがちな人は「私は~と思うのだけれどどう思う」と「私は~思う」とするとよいでしょう。
「Aのプランにするべき」というより「私はAプランが良いと思うのだけれど、どう思う?」っていうとかなりマイルドな言い方になります。

基本的にちょっとずつ変えていこう、という姿勢がグレー的な考え方になります。

最後に注意点。
「グレーな考え方ができない自分はダメなんだ」「白黒思考をしてしまった。やっぱり駄目だ」という白黒思考にも気をつけてください。
グレーな考え方ができることにこしたことはない・・・ですよね。

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