「 2014年10月 」一覧

心の病気でもがんばって良い時とは?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

心の病気に対して「がんばれ」は禁句って広まっています。
エネルギーがなくなって頑張れない状態の人が頑張っても逆効果になるから。

しかし、本当に頑張ってはいけないのか?というとそうではありません。

心の病気の方は「がんばる」のやり方が逆効果になっていることが多いのです。
人に気を遣いすぎたり、効果の薄いことをしたり、もっと悪化することをしたり。
そんなことをがんばって疲れるだけ。
今すぐがんばるのをやめましょう。

だからといって、ただ休んでいてもよくならないもの。
そんな時は頑張る方向を効果的な方に向けると良いのです。

多くの方が「頑張り方」「心の休ませ方」を知らされていません。
心の疲れは体を休めるようにしても改善しないことがあります。

特に強迫性障害やパニック障害、対人恐怖症や社交不安障害、過食症とか不安を主にした症状の人は、頑張らずに休んでいても良くなっていないことが多いのでは。
そんな人はがんばって不安を克服する練習をすることで良くなっていきます。

認知行動療法をやっている人ならわかると思いますが、「がんばらずに、こんなもんできるか~!」っていうものが多いです。

うつの人も休んでいるつもりが寝込んで余計なことを考えてうつっぽくなっている場合は、がんばって動いた方が良くなることもあることがわかっています。

頑張らず・・・無理せず・・・ゆっくり休んで・・・、言われるとホッとしますよね。
それが効果的ならそれで良いのです。
効果的でないなら効果的な「頑張り方」「休み方」をしていきましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


毎日体重計にのるのは危険!やせても不安がなくならないワケ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

体重を毎日量ると精神的によくありません。
増えたり減ったりすることで一喜一憂します。
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特に摂食障害の人は体重を量らないことが治療で大事になってきます。

その理由の一つは、体重が増えても減っても「食事制限をしなくてはいけない」と考えるから。
増えると当然「太ったから痩せなきゃ」って考える。
変わらないと「もっとやせなきゃ」って考える。
減ったら「もっと痩せなくては」「これを維持しなきゃ」って考える。

結局、体重を量っているうちは「やせたい気持ち」「太ることへの恐怖」にとらわれ続けるのです。

それでも太るのが怖いから体重をはかりたくて仕方ありません。
そのうち一日何回も体重を量らないと不安になり悪循環です。

ダイエット目的でエステやジムで毎日体重を量るように言われることがありますが、摂食障害の人はやってはいけません。

状態が悪化する可能性が高いのです。

摂食障害の人が体重計にのる時は専門家のアドバイスを受けるようにしてください。
一般の人も、毎日体重計にのるのはやめて、多くとも週に一回程度にしましょう。

体重にとらわれない生活をすると心が楽になります。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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どうすれば面倒な運動が続けられるのか?意志を強く持つ心理テクニック

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

やらなくてはいけないのに、やらない。

不安なことに挑戦すること、勉強、運動とか、そういうのありません?
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面倒だったり、不安なことだったりをやらなきゃいけない時って
「今日は気分がのらないから」
「今日は体調が悪いから」
「明日からやればいいや」
と「やらない理由」を考えやすいのが人間の心理。

それが続くと「どうせ、私にはやれない」と「やらない理由」を考えます。
やらなくてよい理由があるとちょっと安心するものなのです。
しかし、それでは短期的には楽になっても、長期的にはマズイことが多くなります。

ではどうすれば良いのでしょうか?
今日からできる簡単な方法があります。

その方法とは
「やる理由」を思い出すこと。

心理学の研究では「やる理由」を考えてみると行動する確率が上がるとされています。

「やりたくないなぁ」と思った時に
「不安にとらわれない生活を手にいれるため」
「健康になって○○したいから」
のように「自分がなんのためにやるのか」を思い出すと行動が変わりやすいのです。

なぜ行動する確率が上がるのかははっきりとはわかっていません。
ただ変わる理由を自分で導き出すと変わりやすいことは以前から言われていました。

「やる理由」は「なぜ○○(やること)をするのか」と問いかけると良いです。

「なぜ運動が必要なのだろう」
「なぜ不安なことに挑戦するのだろう」

「やらない理由」ではなく「やる理由」を考えるクセをつけていくと自分を変えられるようになってきます。

今日から実行しましょう。

「こんなことで変われるわけがない」
と「やらない理由」を考えるのはやめましょうね。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


病院が休みだと不安になる、それで良いのですか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今年もあと数ヶ月。
年末年始は病院が休みになるところが多いです。

医療機関が休みになると不安になる人いませんか?
「休みの時に何かあったら不安でたまらない」と。
そんな人は旅行でも病院が近くにないところにいくのが苦手です。
パニック障害の人が多いような気がします。

身体的な病気で病院がないことが困る人はともかく、心理的な理由の場合の人は考えてほしいところ。
病院に依存しているような状態かもしれません。
私がいうのもなんですが、病院に依存しているような状態って健康ではないんですよね。

治すために病院にいっているのに、病院がないとダメになっているってどうかなと思いませんか?

パニックの人であれば、何かあっても自分で対処できるようにしておいた方がよいです。
そうすることでどんな場所にいっても平気になり、不安にとられない生活になってきます。

年末年始は自分の好きなところで過ごせるようにしていきましょう!

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不潔や確認だけじゃない!強迫はいろいろあります!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

テレビで強迫性障害の特集を見ると、洗浄・不潔強迫の人の治療場面が出ていることが多いですよね。
不潔強迫の行動療法の場面は見た目にインパクトがあるのでテレビで流しやすいのかもしれません。
書籍なんかでは確認強迫、加害強迫についても多くのっています。

その他にも強迫性障害の種類があるのですが、あまり表だって特集されません。
不潔・確認強迫以外の人は「こんな強迫は私くらいじゃないか」「これは強迫性障害ではないのでは」って思いがち。

実際はそんなことはありません。
2~3%の人が強迫性障害と言われています。
ということは30~50に一人は強迫なのでたくさんいるんですね。

不潔や確認強迫系以外でどんなものがあるかをご紹介。

縁起強迫
「何か不幸(縁起が悪いこと)なことが起こるのでは」と不安になり、その時にやっている行動を繰り返すなどします。また自分が「あんな風になりたくない」と思うっている人が思い浮かんだ時に、やり直したり、頭の中で打ち消そうとしたりするタイプもいます。

不完全恐怖
家具が自分の決めた場所にないと気になり完璧にできるまでやり直す、ネットで調べだすと気になることがどんどん出てきて止められない、自分の言動が100点じゃないと気になりやり直す、などなど。他の強迫とのミックスされることが多いかと。

収集癖
物を集めて捨てられなくなり、どんどん物が自宅にたまっていきます。「二度と巡り合わないのでは」「いつか使うかも」と考えて物を集めます。本、写真、データ、洋服、バッグなど。道に落ちているゴミやあらゆるものが気になります。他人から見ると役に立たないものも。捨てようとすると不安になり捨てられません。ごみ屋敷のようになる人もいます。

強迫性緩慢
洋服を選ぶ時にどれが最適かと考えて動けなくなる、買い物する時に「後悔するのでは」と不安でなかなか買えない、など日常生活の一つ一つの行動を「合っているかな」と頭で確認します。身支度に時間がかかる人なんかは可能性があります。一つの行動に数時間かかることも。

細かくわけるともっとあります。

よく「自分には強迫行為がないから、強迫性障害ではないのでは」と言う人がいます。
手を洗ったり、確認しにいったりと「行動」がない場合です。
しかし、目に見える強迫行為がなくても頭の中でやっている確認も「強迫行為」です。

治療方法は認知行動療法が最も有効と言われています。
強迫性障害かなっと思ったら、認知行動療法の専門家を探しましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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