「 2013年11月03日 」一覧

過去のとらわれから脱出する方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

何度かこのブログでも書いていますが、私はカウンセリングで過去のことを質問することは少ないです。

「過去の話をしなくていいんですか?」
と不安に思う患者さんもいるくらいです。

「過去を検討しなくても、良くなります」
とお話しています。

「今の症状は過去の親子関係やトラウマが原因で、その根っこにあるものが癒されなければ、表面的なことを治しても意味がない」
という理屈をどっかでみたことがあるからではないかと。

ネットや本でそのような理屈が書いてあるものが多いですから一般の方が思うのは仕方ありません。

そのような理屈には全く科学的根拠もないし、治療効果も認められていないので私はやりません。

むしろ治療効果が認められているのは「これから何をどうすればよいのか」に焦点を当てた方法です。

患者さんは「効果がある方法」を期待しているハズ。

少なくともまずは現時点で効果が認められている方法を提供していくのが当然だと思っています。

もちろん治療に大切な情報であれば過去の話を聞くことはありますけど。

何度も書いているように大切なのは過去よりも「今」。

傷ついた過去があった人もいるでしょう。

それは変えられません。

しかし、過去に対して「今」どのように感じるかは変えることはできるかもしれません。

癒えることはない傷も「これからは」はマシになってくるかもしれません。

それと
「いいことなんかないかも」
「ずっとこのままなのかな」
と思っている未来は変えられるかもしれません。

過去のことより
これから何をどうしたら幸せになれるのか?
ちょっとでも楽になっていけるのか?
を考えていきましょう。

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