加害強迫の治し方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の中でも結構多いのが加害恐怖。

道を歩いている時「誰かを突き飛ばしたのでは」
運転中「誰かを引いたのでは」
ということなんかが良くある例です。

振り返ったり、後で不安になったところに戻ったりしてい確認を繰り返します。

このような人が不安になった時
「誰かにあたった感触はないよな。怪我させたらおおさわぎになっているはずだし。大丈夫に違いない」
なんて頭の中で対処していると、どんどん悪化します。

当然周囲に確認を求めて、周囲がその確認に応じると悪化を強めます。

このような例の加害恐怖の場合の治し方について。

1.不安場面を避けずにあえて不安を引き起こすようなことをする
例:人ごみの中を大振りに手を振って歩く
避けているとどんどん不安は強くなるので。

2.頭の中で安心することではなく、もっと最悪のことを思い浮かべる
例:「もう誰かにぶつかって怪我をさせてしまった」と考える
頭の中で「大丈夫な理由」を探して安心させていると不安はもっと強くなり、症状を悪化させます。
だから逆のことを考えて強迫観念を受け入れていく訓練をします。

3.もちろん後で「一回」も確認しない
「一回だけ」をやってしまうと止まりません。
周囲も本人に「一回だけ」と確認を懇願されても応じてはいけません。

細かいことはほかにもありますが、大まかに言えばこんな流れです。

加害恐怖で悩んでいる方は参考にしてみてください。

加害強迫の方はこちらの記事もご参考に
・確認強迫と車の運転
・強迫観念への対応方法

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