就職試験の心理テストでは人を判断できない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

春から新しく生活が始まった人がいれば、この時期来年の春に向けて就職活動している人もいますよね。

就職試験を受けていると、心理テストっぽいものが出されることがあります。

どうやら適性をみているようです。

困ったことにこの心理テスト。

実は妥当性・信頼性に乏しいテストを企業側がやっていることも多いのです。

企業の人事担当者は自信満々で
「この人は〇〇タイプだから、こうだ」
というのですが、そもそも信頼性に乏しいテストだったりするので見当違いなわけです。

何十年も前にできて、現在では科学的根拠がないと言われているテストを堂々と使っているような印象です。

しかも心理テストで得られた結果が、採用した後に合っていたかなんて検討していないことがほとんどじゃないかなぁって思います。

少なくとも私が会ったことがある社長さんや人事担当者の中で検討している人はみたことがありません。

「え?本当に?セミナーで偉い先生が言ってたよ」と思ったら実際検証してみるとどれだけあてにならないか、ということがわかるんじゃないかなぁ。
・・・って、実際に何人かの社長さんなどに言ったこともありますが、やっぱり今更検討することは躊躇するようです。

本当に効果がなかった場合「これまでやってきたことって、実はそれほど効果がなかった」
とは説明が難しいみたいです。

心理テストをやるとお金と手間がかかるので、結構無駄なことをしているなぁって思います。

心理テストが間違った方向に使われているのは残念です。

正しい使い方をしてもらいたいものですね。

そもそも数回の面接や心理テストじゃその人が将来どのような仕事っぷりをするかを証明できるわけはありません。

人間っていろんな錯覚をする生き物なんです。

人が人を判断する時は注意するところですね。

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