「 2011年10月04日 」一覧

強迫性障害のカウンセリング方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今月1日から認知療法学会に参加するため、大阪に行ってきました。

結構真面目に参加しているので(当たり前といえばそうですが・・・)9時半~20時半まで会場でいろんな人の話を聞いていました。

印象に残っているものの一つは強迫性障害の行動療法について、ある大学の先生が言っていたこと。

カウンセラー側が行動療法を怖がっていては行動療法で効果は挙げられない、ということ。

私もそう思います。

よく「強迫性障害に行動療法をやると悪化する」と言っていた治療者がいると患者さんからよく聞きますが、その治療者は行動療法をやっていない人です。

やったことがあるとしても、ちょっとやったことがある程度で中途半端にやっているのでしょう。
カウンセラーが行動療法に対して「悪くなるのでは」という不安があると、治療はうまくいきません。
行動療法をやって悪くなると言っていること自体、行動療法で治したことのない証拠。
治した経験があれば、そのようには言わないと思います。

まず、悪化するといった根拠はありません。
よくなるといったデータはたくさんありますけど。

その大学の先生は「行動療法以外のカウンセリングで良くなる方法はあるんですか?」
という患者さんの質問について「ありません」と答えているのだそうです。

意外に思われる方もいるかもしれませんが、行動療法以外のカウンセリング手法で強迫性障害に対して効果があるといったデータがあるものはありません。

強迫性障害で悩んでいる方は、どっかに楽にぱっと治る方法があるとは思わず、行動療法を受けて治しましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。