認知行動療法への誤解

臨床心理士の鈴木です。

近年、認知行動療法が医療機関等で盛んに行われるようにはなってきました。
本屋をのぞいてみると一般の方が自分で書き込みながらできるような本も増えてきています。
自分で本を買ってみてやってみたという方も少なくないと思います。
うつ病や不安障害に効果があると認められているという情報が様々なところから入っていっているようです。

それに伴い、誤解される方も増えています。
認知行動療法の本を見た感想で一番多いのが
「プラス思考にする方法ですよね。そのように考えれば良いのはわかりますが、考えられません。だから認知行動療法は合わないような気がします」
ということでした。

マイナスの考えに反論してプラス思考にするのが認知行動療法と思われているようです。
実はそのように誤解があるのは一般の方だけではありません。
よく精神科の医師からそのような説明を受けることがあるようです。
そして「あなたには認知行動療法は合わない」と医師から言われていることも少なくありません。
これは精神科の医師でも、認知行動療法については表面的な情報しか知らない場合があるのが原因の一つです。

新聞やパンフレットにもそのように紹介されている場合もあるので、誤解が生まれても仕方ないのかもしれませんが・・・。
それと他の機関で認知行動療法を受けてきた患者さんから話を聞くと、「考え」に反論する練習ばかり指導されて「いくらやってもプラス思考になりません」と訴える方も少なくありません。
つまり、下手をすると臨床心理士の中でも誤解している人がいるかもしれないということです。

本を読んでもうまくいかない場合は、認知行動療法の専門家に一度相談してみるとよいと思います。
誤解があったり、やり方がまずかったりしているところを指摘してくれるかもしれません。

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