不登校への対応

臨床心理士の鈴木です。

もうすぐに4月。

学生にとっては新しい学期がはじまります。

小学校や中学生の不登校のお子さんも、これを期に登校しようとする子も多くなるのかもしれません。
親御さんも期待している方が多いのではありませんか?

小学、中学の不登校が引き起こす問題は学力だけではありません。
その頃に形成される、様々な年代の子どもたちとの接し方を経験する機会を失います。
不登校が続けば、学校の先生や友人と会うことが嫌になりますし、外出すると誰かに会うことを恐れ、引きこもりがちになります。
「塾に行っていれば良い」と思っていてもその塾にもいけなくなります。
携帯、ゲーム、インターネットを一日中することとなり、昼夜逆転し、さらに不登校が続きます。

「それでも、元気で暮らしていればいいじゃないか」と思うかもしれません。
確かに、不登校であっても、成人してから普通に仕事をして、成功している人もいます。
自分の将来の方向性を考え、目的に向かっている人もたくさんいます。

一方でそうとは限らない例もたくさんあります。
不登校になる子は、例え行きたいと思ってもいけず、不登校になることでさらに自信を失います。
そうすると無気力にもなりますし、気分も落ち込みます。
将来への希望がもてなくなり、社会へのかかわりを失っていきます。

そうなると「子どものうつではないか。薬を飲ませれば学校行くのではないか」と考え、精神科受診させる親御さんもいます。
しかし、薬を飲んだだけで登校できるなら、苦労はしません(場合によりますが)。

こんな時の対応として
「学校に行け」
「勉強が遅れる」
「生活リズムを整えなさい」
と親がいったところで、
「うるさい」
「わかってくれない」
と言われるのがオチです。

かといって、
「何もせずに何か月でもずっと見守ろう」
「愛情不足だったから、本人の言うことは何でも聞き入れよう」
とすれば、さらに悪化するでしょう。

暴力がある場合、やってはいけないことの一つは
「甘んじて子どもの暴力を受け入れる」
ことです。
これは親子関係にせよ、夫婦関係、恋人関係にせよ、暴力そのものを受け入れてはいけません。
受け入れたところで、良くはなりません。

対応方法が分からない時は、専門家に対応方法について相談しましょう。
ただし前述のように
「親の愛情不足だからこうなったのだ」
「母親との分離不安があるんですよ。甘えさせてあげて下さい」
「親のせいですよ」
ということを専門家に言われたら、別な相談機関に行った方が良いでしょう。

うつと不安のカウンセリングご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。