第5回相談機関選びのポイント-カウンセリング方法の選び方②

臨床心理士の鈴木です。

第5回、相談機関選びのポイントです。

今回は「認知行動療法家をどのようにして選ぶか」です。

前回の書いたように、認知行動療法を実施していると書いている相談機関が増えています。
医療機関を中心に求人でも「臨床心理士で認知行動療法を実施できる者」という条件が追加されるところもあるくらいです。

しかし、認知行動療法を実施するカウンセラーが増えれば、どこで認知行動療法を受ければよいか迷うもの。

今回はいつも以上に私の主観が強いポイントとなりますが、参考にしてください。

①臨床心理士で認知行動療法を実施しているカウンセラー
第3回相談機関選びのポイントで書いたように、「臨床心理士」がお勧めです。

②一人のカウンセラーが「~療法」というものを多数実施していると、書いて「いない」機関
認知行動療法が中心というよりも、「色んなことをやっているうちの一つですよ」と付属品となっているようなところは、やや微妙だと思います。
様々な分野の最先端にどのようにして、ついていっているのでしょうか。

「その人に合った療法を選択している」というと聞こえはいいですが、一貫性がなく、どれも中途半端で古い知識、技術であるとも受け取れるのです。

私自身、実際のカウンセリングでは認知行動療法以外の考え方や技術を使っています。
しかし、あまりにも色んな方法を使いすぎると矛盾した理論などもあり一貫した方針がとりにくくなるため、あくまでも認知行動療法の枠組みの中で使うようにしています。

「~療法」というものを「知っている」のと「使いこなす」というものは別なのです。
認知行動療法を専門にしているカウンセラーをお勧めします。

③行動療法学会、または認知療法学会に所属している。
行動療法学会や認知療法学会などにも所属せず、研修も受けていないであろうカウンセラーもたくさんいます。
日々カウンセリングの方法も進歩しています。
プロならばプロ並みの「知識」と「技術」をもっていて当たり前。
専門でありながら学会にも所属しないというのはどうでしょう・・・。

実際のところは、学会に所属していなかったり、臨床心理士でなかったりしても、認知行動療法を使いこなしている方はたくさんいます。
しかし、患者さんの立場になればそれを見分けるのは困難です。
もちろん認知行動療法が解決に導く唯一の方法というわけではありません。
ただ第一選択肢としてお勧めできます。
少しでも選択をする上での基準が増えれば、カウンセラー選びが楽になるかと思います。

次回はその他の選択のポイントについてお話します。

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