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転換性障害

転換性障害とは

転換性障害とは、一般的な身体疾患が認められないにもかかわらず、声が出なくなる、目が見えなくなる、腕や足が動かなくなるといった身体機能不全の症状が出現することを言い、それらの背景には心理的なストレスが関与しています。

症状は大別すると、運動性の症状と感覚性の症状とに分けられます。運動性の症状は例えば身体の一部分が麻痺する、声が出なくなる、歩けなくなる、脱力して座り込むといった症状であり、感覚性の症状には目が見えなくなる、耳が聞こえなくなる、といった症状があります。めまいや過呼吸発作といった自律神経症状として現れることもあります。

転換性障害の発症機序

この症状はかつて「ヒステリー」と呼ばれていました。精神分析理論では、ヒステリー症状は心理的な不安を身体症状に置き換えるという無意識の心理機制によって生じると考えられており、これによって攻撃衝動や性的衝動といった本能衝動の表出を一部許容し、なおかつ受け入れがたい衝動意識に直面しなくてすむという利益を獲得できるとされています。
その他、その症状を保持することによって周囲から何らかの利益を得ることができることも、この症状の特徴です。例えば、かつては自分に無関心であった人が自分に注目してくれるようになる、あるいはかつては受け入れてもらえなかった要求を周囲が受け入れてくれるようになる、といった環境変化が起こります。

転換性障害の回復

まずは身体疾患を除外するための検査が必要です。その上で、症状が出現する背景となった心理的ストレスに焦点を当てた心理療法が有効です。一般的に転換性の症状は自然に治癒すると言われていますが、この症状を維持することで何らかの利益を長期にわたって得ている場合には、回復が遅れることもあります。

参考文献
カプラン 臨床精神医学テキスト 2004 ベンジャミン・J・サドック バージニア・A・サドック(編) メディカル・サイエンス・インターナショナル

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