
アルコール依存症
アルコール依存症とは
アルコール依存症はいくつかの特徴を持っています。その一つは「自分で飲酒量を調整できない」ということです。飲み始める前は程々の量でやめようと思っていても、飲み始めるとブレーキがきかなくなってしまいます。つまりアルコール依存症は程々の量ではお酒をやめることができなくなる病気なのです。お酒を飲んでいるのではなく、アルコールという薬物によってお酒を飲まされている状態に近いのです。
そしてもう一つ大きな特徴として、アルコール依存症は進行性の病気、つまり「決して以前の状態には戻らない」ということです。一度アルコール依存症になるともう以前のように程々量のお酒では満足することができなくなります。
また、アルコール依存症になると「耐性」が作られ、楽しい気持ちになるためには、以前より多くのお酒を必要とするようになります。そしてお酒を飲むのをやめると離脱症状が現れます。
そしてアルコール依存症になると、お酒を飲みたいと思う気持ちが非常に強くなります。この気持ちは意志で抑えられるものではなく、病気によって飲みたい気持ちにさせられているのです。
否認
もう一つ、アルコール依存症の症状の一つとして「否認」というものがあります。これはアルコールによって起こった様々なマイナス面をなかったことにしてしまう働きです。これは都合の悪いことを覚えておくと、楽しくお酒が飲めなくなるために起こります。例えばお酒でケンカをしても「相手が悪かったからだ」と考えたり、夫や妻に離婚を求められても「口先だけに違いない」と考えたり、問題を指摘されると怒ったりします。また、お酒をやめようと思っていても「酒がないと仕事ができない」とか「付き合いのために必要」などと考えて飲み続けたりします。あるいは「疲れているから」「暑いから」「寒いから」などとお酒を飲むための様々な理由をつけたりします。そのため、一度アルコール依存症になると、まずお酒によってどのような問題が起こっているのか、自分で確認することがとても難しくなるのです。
アルコール依存症にまつわる誤解
アルコール依存症はよく意志が弱いからなる、と思われがちです。時にはご本人でさえそう思っていることがあります。しかしアルコール依存症になるかどうかは意志の強さは全く関係がありません。風邪を引くと意志の力で咳が止められないように、アルコール依存症になるとお酒を飲むことが止められなくなるのです。
そしてアルコール依存症が治ればまたお酒を飲めるようになる、と考えている人も多いです。しかし、アルコール依存症は進行性の病気であるため、何年お酒を飲んでいなくても、またお酒を飲むと元の状態へ逆戻りしてしまいます。そのため、一度アルコール依存症になると節酒は不可能で、断酒をすることが必要なのです。
アルコール依存症からの回復
アルコール依存症は進行性の病気であるため、完全に「治る」ということはできません。しかしアルコールのために失ったもの、例えば「仕事」「家族」「健康」「信用」などは「回復」させていくことができます。そのため断酒を続けていくことがとても大切になります。
しかし一人で断酒を続けるのはとても難しいです。そのためいくつかの資源を活用していくことが大切です。
まずは「自助グループ」と呼ばれるものがあります。これはアルコール依存症の方同士でお互いに助け合うもので、この中で自分のお酒の問題を語り合うことで自然と断酒が続けられるようになります。この自助グループに参加するかしないかで、断酒を続けられるかどうかが大きく異なります。自助グループは「AA」と「断酒会」というものがあり、そのグループによって雰囲気も異なるため、一度行って合わないと思っても、きっとどこかに相性の合うグループがあるはずです。
また、断酒をする際に起こってくるイライラや不眠などを抑えるために、薬を飲むことも大切です。イライラしたり眠れない時というのはお酒を飲みたいという欲求が強まる時です。薬によってイライラや不眠を抑えます。一時的にお酒を飲めない体にする「抗酒剤」という薬も使い方によってはとても有効な薬です。
そして、アルコール依存症は「否認」が働きやすい病気であるため、カウンセリングなどによって自分が今どういう状態か、飲酒をするとどうなるのか、見直すことが必要になります。また、回復していくためにどうしていけばよいのかということについて話し合うことで、先の見通しがつき、不安やイライラが軽減され、断酒を続けやすくなります。
参考文献
すずのきアルコールテキスト製作委員会 2005 アルコール依存症勉強会‐第三版
| アスペルガー症候群 | アルコール依存症 | うつ病(気分障害) |
| 解離性障害 | 家族の問題 | 過敏性腸症候群 |
| 境界性人格障害(BPD) | 強迫性障害 | 自己愛 |
| 自閉症 | 社会不安障害(SAD) | 侵入思考 |
| 摂食障害(過食症) | 摂食障害(拒食症) | 転換性障害 |
| 統合失調症 | ドメスティックバイオレンス | 認知症 |
| パニック障害 | 悲哀・喪 | PTSD |
| ひきこもり | 不登校 | リストカット(自傷) |
| リラクゼーション |
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